カノンの海外ドラマ漂流記

気ままな海外ドラマ中心のブログです。ネタバレ記事中心です。

リチャード・マッデン×ダスティン・ホフマンの海外ドラマ「メディチ」シーズン1の概要【Medici: Masters of Florence】hulu

これを観るためにhuluに入ったミーハーな私です。

そしてリチャード・マッデン関連作を一気見することになりました。。

花の都、フィレンツェ(フローレンス)を支えたメディチ家の大河ドラマですから、コスチュームプレイ好きとしては見逃せません。

しかもリチャード・マッデンとダスティン・ホフマン共演って何ごと!? と驚く想定外のキャスティング。

 

結果、大満足の作品でした。虚実おりまぜたドラマティックな構成と美しいイタリアの風景、美術は眼福。各エピソード紹介の前に、ドラマの概要です。

 

 

全3シーズン、コジモからロレンツォまでの物語

現在、huluで配信されているのは、2016年に放送されたシーズン1全8話。

この後、シーズン2(2018年)・シーズン3(2019年)各8話で計24エピソードが完成しています。

 

シーズン1は、メインビジュアルの通り、ダスティン・ホフマンとリチャード・マッデン父子が中心です。

 

リチャード・マッデンは、“イル・ヴェッキオ”老コジモと呼ばれたコジモ・デ・メディチ

 
 
 
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リチャード・マッデン、プレミアの時の写真らしいですが、なんとフィレンツェのヴェッキオ宮殿で行われたもよう。500人広間にミケランジェロの作品があるところですね。

メディチ家ゆかりの壮麗なお館です。

 

ダスティン・ホフマン様は、その父、ジョヴァンニ

ドラマでは見たことがなかったので驚きました。

ダスティン・ホフマンといえば映画「卒業」。それから「真夜中のカウボーイ」「わらの犬」「レインマン」などたくさん見たなあ。アカデミー主演男優賞2回受賞の掛け値なしの名優です。撮影時、80歳近かったはずですが、さすがの存在感でした!

 

英・伊合作で、放送はイタリアのNHK(という理解でいいのか?)ライTV。制作チームにフランク・スポトニッツのビッグライトプロダクションズ。

フランク・スポトニッツって「X-ファイル」の人だと思っていたら、いまはイギリスが本拠地なのですね。余談ですが、次の作品は「レオナルド」(ダ・ヴィンチ。BBC)だそうで、要チェックです!

 

シーズン1はメディチ家の礎を築いたコジモがメインで、原題は「Medici: Masters of Florence」。国父コジモ・デ・メディチの波乱万丈物語です。

シーズン2・3は、メディチ家最盛期の当主、コジモの孫の“イル・マニフィコ”豪華王と呼ばれるロレンツォがメインの「Medici: The Magnificent」

 

ちなみに、シーズン2・3のロレンツォ役は「フィアー・ザ・ウォーキング・デッド」のダニエル・シャーマン

 
 
 
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宿敵パッツィはショーン・ビーン

 
 
 
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ネッドではありません。

 

ロレンツォ弟のジュリアーノ役でブラッドリー・ジェームズ

 
 
 
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「マーリン」のアーサーではありませんか! 好青年でしたよね。変わってないです。

 

基本的に未見の作品は出来るだけ情報に触れないようにしているのですが、歴史ものだし、海外ではもう完結してるし・・・とあらすじだけ画像で探ってしまいました。

有名なパッツィ家の陰謀はシーズン2シーズン3はサヴォナローラが登場して、さらに壮大にきな臭くなるらしく、教皇庁や諸外国(ナポリ、ミラノなど)との政治や戦いや一族のファミリーヒストリーが描かれる(かもしれません)。

 

IMDbでの評価は7.9、RottenTomatoesで82%とかなりのスコアです。

huluさん、全シーズン配信、待ってます!

 

シーズン1は、コジモの青年期と苦難を乗り越えて実力者になるまで

といっても時系列で進むわけではありません。お話自体は父ジョヴァンニが亡くなるところからスタート。

 

最初、「メディチ」にリチャード・マッデンと知ったときは、派手なロレンツォだろうと思いこんでいたのだけど、コジモと来ましたか! ロレンツォより地味なイメージですが頑固で聡明なルネサンスの立役者。嬉しいびっくりでした。

 

ストーリーのうえでシンボル的な存在になるのが、ドゥオモ、サンタ・マリア・デル・ フィォーレ大聖堂。  

フィレンツェ サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂

photo by Samuele Schirò

このドゥオモ(大聖堂)を完成させることはコジモの若い頃からの夢で、建築中には政治的駆け引きに使われたり、でも芸術への思いを象徴するものでもあり、美しくて活気があるフィレンツェの街がそれはリアルに描写されるのです。

 

もちろん舞台はフィレンツェだけでなく、教皇庁にからみローマも登場。20年前のシーンと現在が交互に描かれます。

こちらが20年前のコジモ。父が亡くなった40歳で家督を継いでいるので、20歳くらいの設定でしょうか。

 
 
 
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髪型と濃さのせいで「NUMBERS 天才数学者の事件ファイル」のチャーリーを思い出してしまいましたが、ひと目でいつの話か分かりやすい演出となっております。

 

芸術好きの青年は父の後継者となり、銀行家として使命を果たそうとつとめます。真面目に仕事と家のために働くワーカホリックなビジネスマンなので「ボディガード」よりさらにしかめ面多し、です(というか、ほとんど笑わない)。

 

フィレンツェ共和国は市民の自治によって成り立っているので、政治の中心は貴族や聖職者でなく市民の代表=名家や裕福な商人などの有力者。その有力者たちが陰謀と政争を繰り広げ、追放されてヴェネツィアに亡命するのがシリーズ中盤

 

こちらがライバル、リナルド・アルビッツィ(レックス・シャープネル)です。

 
 
 
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シリーズ後半は、コジモがフィレンツェに帰還してからの物語

パッツィ家が存在感を増してきますし、教皇庁との関係悪化や父の死の真相にまつわるストーリーなどが絡み合うなか、いかにして危機を切り抜けたか。

後に老コジモと呼ばれ、無冠の支配者と称され、国の父として尊敬を集める人物になっていくのかを示すように進みます。

 

フィレンツェの街(市民)との関係と同時に、もちろんファミリーのお話が大きなテーマ。

こちら ↓ 左は妻のコンテッシーナ(アナベル・スコーリー)

政略結婚ですから甘っちょろいラブストーリーにはなりません。

でもかっこいい役ですよ、コンテッシーナ。最初は複雑な立場なのだなあと心配していたのですが、回を重ねるごとに大好きなキャラクターになりました。

 

ルネサンスの都・フィレンツェなので、ドナテッロやブルネレスキも登場します。コジモ最晩年までを描くわけではないので、芸術関係のからみは少なめです(後のプラトンアカデミーを思わせるシーンはあります)。

ですが、要所要所で美術品や建築が意味をもって語りかけてくるような美術と衣裳は一見の価値あり。

 

街全体が世界遺産、丸ごと美術品のようなフィレンツェを描いたドラマです。第1話はこちらから

Medici- Masters of Florence