カノンの海外ドラマ漂流記

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hulu ドラマ「メディチ」シーズン1 Ep4「審判の日」JUDGMENT DAY 感想

つらい。つらいです・・・。

主人公もつらかったと思うが視聴する方もしんどかった💦 だって主役はずっと獄中か裁判ですよ。しかも毒を盛られ、裏切られ、死刑宣告という展開。

いち推しキャラ、コンテッシーナ最大の見せ場が救いでした。 

Medici- Masters of Florence

花の都フィレンツェのシンボルは百合の花。紋章の絵柄はアイリスらしいですが。

 

メディチ家の紋章。ボールは昔の家業にちなんで丸薬を表すとか硬貨だとかいわれています。時代が下ると装飾が派手に華やかになっていきます。

 

なぜアルビッツィはコジモを告発したのか

前回、コジモ逮捕のシーンで終わりました。

「MEDICI: MASTERS OF FLORENCE」シーズン1最大のライバル、リナルド・アルビッツィ(レックス・シャープネル)がコジモ・デ・メディチリチャード・マッデン)を逮捕→投獄→裁判へとなだれ込む今エピソード。

処刑されないと分かってはいるものの重く苦しい展開でした。 

 

守旧派・元支配階層の名家アルビッツィ家にすれば、新興成金のメディチ家が邪魔でしょうがない。支配者として返り咲くため、何とか排除しようと画策します。共和制なのでシニョリーア(政庁)で有力者達に演説します。

 

告発の内容(=屁理屈)は、まず不道徳

フィレンツェの象徴、ドナテッロのダヴィデ像が性的倒錯の証とされます(制作途中のようです)。古典回帰、人間の美しさを表現した初期ルネサンスの代表作で、メディチ家が依頼したものでした。これまでにも同性愛はタブーという話がでてきましたね。神の意に反する価値観の持ち主ということらしい。

 

それから、高利貸しや不正に得た利益、汚職などお金にまつわること

ヴェニスの商人」ではないですが、当時のキリスト教では利子をとることは禁じられていたと思います。でも正当な手数料や、度々登場する為替手形複式簿記の発明などにより金融システムが発展していた時代です。何せミラノもヴェネツィアも外国ですから。メディチ家は新しいビジネス態勢を目指していたし、銀行がなければ教皇庁も困ります。

 

いずれにしても“お金もうけは穢れたこと”という昔ながらの価値観が根底にあります。要するに神の教えに背いたから、ってことでしょうか。魔女裁判みたいですね。

 

ですが、実は因縁は20年前にさかのぼる! というのがドラマです

 

初めて見ました↓ サッカーの原型? 「カルチョ」です。

サッカーの起源は諸説あるようですが、いまも伝統行事として行われているフィレンツェ名物「カルチョ」。正式には「カルチョ・フィオレンティー」? 

ラグビーのようにボールを手に持ってもOK。走ってゴールに入れます。その間、味方は蹴ったり殴ったりして相手チームを妨害(反則の規定はあるらしい)。フィレンツェは洗練された芸術の都というイメージですが、こんな情熱的な部分がイタリアらしいです。でもこれ・・・完全に集団格闘技ではないでしょうか・・・。

 

ここで、父ジョヴァンニ(ダスティン・ホフマン)がコジモ&ロレンツォ(スチュアート・マーティン)兄弟をアルビッツィ家のチームに紹介し、仲間入りさせてもらいました。「権力者と親しくなれ」と言って。

 

「簿記しかできない」コジモも参戦。そしてやっぱり困り顔はチャーリーに見える・・・(「NUMBERS」)。

 

こうして友達同士になったコジモ&リナルドですが、その関係を父ジョヴァンニに利用されてしまいます

 

リナルドがコジモにふともらした話をもとに、アルビッツィ家を破産に追い込み、シニョリーアから追い出してしまったのです。

脇が甘いリナルド、商才のないアルビッツィ父、素直過ぎるコジモ。抜け目のないジョヴァンニにとっては簡単だったでしょうね。

 

この恨みがコジモ告発の原動力でした

 

史実ではアルビッツィはかなり年上のようですが、カルチョとからめたストーリーは面白かった。牢獄&裁判シーンが多い今回、前半をにぎやかに盛り上げてくれました。

告発内容はちょい弱いのでは、と感じたのでこの動機は興味深かったです。

 

家族総動員でコジモ救出作戦。馬上のコンテッシーナに惚れました!

コジモに会いに来た妻コンテッシーナ(アナベル・スコーリー)。“TRUST FLORENCE, TRUST ME” はコジモの言葉です。 

https://mediciseries.tumblr.com/post/167234330393/it-is-important-to-trust-florence-contessina

 

無罪のコジモをどう助けるのか。中世の専制君主のようなアルビッツィに対し、家族それぞれの考え方が行動に表れます。

 

息子ピエロ(アレッサンドル・スペルドゥティ)は徹夜で記録を調べ、証拠を探し論理的に反論します→支持を得るが不充分

 

コンテッシーナとピエロの妻ルクレツィア(ヴァレンティナ・ベレ)は社交界の伝手を頼って支持を訴えますが→裏切られる 

 

コンテッシーナ、マルコ(グイド・カプリーノ)を伴い買収作戦→協力者、逮捕される

 

●短慮にもほどがある弟ロレンツォスフォルツァ将軍(アンソニー・ハウエル)とともに軍で街を包囲→フィレンツェ市民の反感を買う。コンテッシーナの交渉でぎりぎり回避。

 

死刑宣告されたコジモは、この時点で覚悟を決めています。メディチが歴史に名を残すなら私の命など些細なものだ、って・・・。最初のうちは信じろと言ってましたが、処刑前日には、妻にアルビッツィへの復讐を激しく託していました。

 

ここでコジモが亡くなっていたらルネサンスはどうなったのだろうと思うと震えます。

 

●そして、スフォルツァ軍の状況を見極めたコンテッシーナ、馬でシニョリーアに乗り込み演説→死刑から追放に、変更を勝ち取る!

かっこよかったー! 走って乗り込むんですよ。スフォルツァの軍勢を利用して交渉材料にしましたね。

 

女人禁制の議会に突入し(馬だから衛兵も止められない)、夫は生涯をフィレンツェに捧げてきた、と訴えます。

共和国の力の源は市民の才能だ、名門に支配されるだけの過去には戻らない、ってアルビッツィたちへの当てつけですね。

コジモ一人の命でなく、フィレンツェを救う事にもなると説得します。

そして、みんなメディチに助けてもらったでしょう? 処刑をやめないとスフォルツァの軍が攻めて来るわよ、と脅しも忘れません。

 

 

結果、死刑から10年間の追放に変更となりました。1年で帰還することになりますが。下はコジモ・デ・メディチの亡命を描いた絵です。

Cosimo goes into exile Palazzo Vecchio

 

しかし!!

 

死ぬつもりだったコジモは受け入れられない。深く冷たく怒っていて、妻を亡命に同行すらさせません。

 

コジモにとってはフィレンツェあってのメディチフィレンツェでなければ意味が無い。事業も芸術支援もすべてはフィレンツェの街と人々のため、文字通りフィレンツェに命を捧げているという気持ちだったのでしょう。対してコンテッシーナは、命さえあればやり直せると思った。

 

あんなに信頼し合っていた二人なのに、絶望的な激怒っぷりです。コジモはコンテッシーナをただ一人フィレンツェに残し、仕事の指示だけ与えてロレンツォ、ピエロ、ルクレツィアと共に出て行ってしまいました・・・。

 

史実では1433年、コジモ44歳のときのことです。もちろん諸外国の有力者などさまざまな仲介があって処刑を免れたわけですが、ドラマティックな救出ストーリーでした。最後に突き落とされましたけど。次回、舞台がかわります。

 

では今回のクライマックス、コンテッシーナの突撃動画です

https://mediciseries.tumblr.com/post/167484984605/contessina-was-interested-in-an-alliance-with