お話の背景を説明するのが第1話だったとすると、第2話でいよいよ「事件」が動きます。しかも1件じゃなく複数からみます!
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2012年に始まったBBCの骨太ドラマ「ライン・オブ・デューティ 汚職特捜班」。チームAC-12の3人を中心に活躍を描きます。実際はAC-12のオフィスにはたくさんの人がいますけど。
アメドラと同じで内部監査は嫌われており、調査対象の部署とことごとく対立。登場人物はこちらをご覧ください。
もともとの汚職捜査だけでなく、実は、複数の事件があっちこっちで起こるのでなかなかつながりが見えてきません。なので、これまでに起こった主な事件を整理します。
では、第2話 “The Assault” ネタバレ感想です。
- 【case①】ゲイツが遭遇した強盗事件
- 【case②】ゲイツの汚職容疑は多重摘発
- 【case③】麻薬がらみの殺人事件
- 【case④】ゲイツの愛人ジャッキー・ラバティのひき逃げ事件
- 【case⑤】カナルサイドの住宅での強盗事件
- 【case⑥】老人宅への侵入・窃盗・暴行事件
- 【case⑦】美容院強盗事件
- 【case⑧】ジャッキーの資金洗浄疑惑
- 【case⑨】ジャッキー・ラバティ殺人事件
【case①】ゲイツが遭遇した強盗事件
汚職捜査の対象である警部のトニー・ゲイツ(レニー・ジェームズ)と不倫相手のジャッキー・ラバティ(ジーナ・マッキー)がカフェで会っているとき、近くで路上強盗が発生します。ゲイツが迷わず逮捕。
AC-12のスティーブ・アーノット(マーティン・コムストン)がウェイトレスに再調査したところ、報告書には女性のことが記載されていなかったと気づきます。年齢や容貌からジャッキーではないかと疑うスティーブでした。あやしい。
【case②】ゲイツの汚職容疑は多重摘発
AC-12は何度も表彰される優秀なゲイツの多重摘発を疑っています。
多重摘発とは、簡単な事件を選び、1件の逮捕で複数の違法行為を列挙し点数を稼ぐという手法。検挙率がはね上がるわけですね。汚職防止の規定を逆手に取る手法らしく、AC-12リーダーのヘイスティングス警視(エイドリアン・ダンバー)は理由を解明したいと思っています。
ケイト(ヴィッキー・マクルーア)はゲイツのチームTO-20に潜入。スティーブとともにゲイツを探ります。
【case③】麻薬がらみの殺人事件
TO-20が捜査していた麻薬密売事件にからみ、2人が殺害された残忍な事件。生きたまま指を切断されたといいます。被害者はアラブ系で、縄張り争いではないかと思われています。
グリーク通りにある売人ウェズリーの家を監視していたとき、ドット(クレイグ・パーキンソン)たちが目を離したすきに起こった事件でした。
ゲイツたちは、売人ウェズリーの事情聴取や現場検証を通して麻薬犯罪を暴こうと捜査を続行。ですが、ウェズリーまで殺されるという事件が発生。やはり指を切られていました。
スラム街とされるこの地域で、売上金のことをギャング予備軍の少年がボスのトミーにチクったためと思われます。“少年” と書くのも気分が悪いクソガキでございますが、このガキとボスのトミーは再登場します。ガキ(ライアンという名前らしい)にいたっては、ずっと後のシーズンにも登場するようで、もはや別人かもしれません。
【case④】ゲイツの愛人ジャッキー・ラバティのひき逃げ事件
ゲイツが隠蔽した事件。何者かがジャッキーの自宅に侵入して車を盗み、ひき逃げしたことになっています。ですが、被害者はジャッキーの会計士と判明。ゲイツはジャッキーの犯罪と確信しました。
スティーブは、毎年最優秀警察官として表彰されるほどのゲイツがひき逃げ事件を担当するのは不自然で、何か理由があると疑い、あくまで汚職関連として捜査します。ゲイツは、ほかの事件に関連ありという情報があったからだと弁明しますが、報告しなければ司法妨害にあたるそうです。
ゲイツはジャッキーを逮捕するものの、ジャッキーはゲイツを説得。というか、口八丁手八丁、催眠術にかけるような独特の語り口で籠絡します。この説得力はさすがのジーナ・マッキー。役者の力でもっていきましたね。
ジャッキーは、事業から外すと伝えたら会計士が怒ったのでパニックになった、殺す気はなかったと言い訳します。
【case⑤】カナルサイドの住宅での強盗事件
ラリった小悪党が集合住宅でつぎつぎに強盗。何度も出てくる制服警官2人組が出動します。犯人は水路に盗品を落として逃げようとしますが、男性警官サイモンが追い詰めたところ、強盗犯リーは飛び降りて負傷→入院。
点数を稼ぎたい女性刑事ジャンセンは、他の罪を認めるなら軽くするといって、多くの事件の犯人に仕立て上げました。山のような冤罪事件の誕生です。
【case⑥】老人宅への侵入・窃盗・暴行事件
ウェズリーが殺された③麻薬・殺人事件や、他にも女性が申し立てていた犯罪と同じ地域での事件。何度も苦情を申し立て、再捜査を依頼する老人がおりまして、後回しにされていたのでケイトが助けようとしていたところでした。
スラム街、ボグ地区と言われています。サイモン達が巡回に来たとき、トミーの部下のガキ(ライアン)が挑発、対抗した老人が逆に暴行罪でつかまってしまいます。
【case⑦】美容院強盗事件
ゲイツ関連の事件を調べていたステイーブは、強盗にあったモスヒース通りの美容院が、ラバティ社所有と気づき、訪ねました。⑤のいい加減な捜査報告のおかげで引っかかったもよう。TO-20はAC-12を監視しており、後ろめたい思いをしつつもディーパックがゲイツに報告。ゲイツも何かおかしいと勘づいたようです。
【case⑧】ジャッキーの資金洗浄疑惑
美容院の事件から推理したゲイツは、ジャッキーが麻薬取引の金を資金洗浄していると問い詰めます。(麻薬がらみのギャング犯罪とみられていたのでしょう。)会計士が気づいたから殺したのだろうと。
殺人罪で逮捕されても、しぶといジャッキーはゲイツを操ります。
このあたり、ゲイツが普通の人でいかに弱い人間かとか、昔つきあっていたのにジャッキーは裏切って裕福な男と結婚したらしいとか、ゲイツにとっては家族が何より大事とか、いろんな経緯が一気に明らかになります。
スティーブも独自に動いてジャッキーを直接揺さぶります。現金取引で資金洗浄する犯罪者、仲介人の罪を話し、出頭するよう伝えました。
【case⑨】ジャッキー・ラバティ殺人事件
なんと! ジャッキーに説得されたゲイツがジャッキーの家で2人でお酒を飲んでいたところ来客のベル。なんとジャッキーが殺され、ゲイツが殴られて気を失うところで終わりました。 しかも凶器にゲツの指紋をつけて行きました。
思いもよらない方向に急展開です!
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ふぅ。慌ただしい回でした。
これらの事件は時系列で起こるわけでなく、またそれぞれの登場人物や手口がどうからみあってくるのか不明です。それをどう解き明かすか、さらに何と何がつながるのか、が今後の展開になってきます。
しかし、トニー・ゲイツは弱い男なんですね。それで道を踏み外して悪徳警官になってしまったのでしょうか。部下思い、家族思いで悪循環に陥っているようす。何とどうつながっているのか気になります。
そしてスティーブも前職の調査でピンチに立たされます。次回、第3話に続きます。
“汚職捜査” といっても、今のところ熱心な警官ばかりで、良かれと思ったことが裏目に出ているような気がします。うーむ。