カノンの海外ドラマ漂流記

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ドラマ「ライン・オブ・デューティ」シーズン2 Ep6 感想 ~ そしてデントンの人生は続く Netflix

シーズン6撮影再開のニュースが連日人気の英国ドラマ「ライン・オブ・デューティ」。本日はシーズン2の立役者、リンジー・デントン警部補ことキーリー・ホーズの投稿です。

 
 
 
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A little #tbt to #lineofduty series 2... Series 6 shooting now! ➡️ #lindsaydenton #guiltynotguilty

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こんな素敵な笑顔は劇中では全く拝めません。

こちらはスティーブ・アーノット巡査部長(マーティン・コムストン)。

 
 
 
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突破口はエーカーズの車につけられた追跡装置でした

 

前回までで明らかになったのは、“はめられた” ドライデン警視監補(マーク・ボナー)、犯罪組織と汚職警官の一味として逮捕されたリンジー・デントンの関係。

この汚職警官の一味には、証人トミーと一緒に殺されたジェーン・エーカーズ巡査や、風紀課のマニッシュ・プラサードも含まれます。

 

シーズン2の最終回・第6話 “The Caddy” は、クライムドラマの構造そのものを楽しめるエピソードでした! 犯罪の理由・真相の謎解きは示されますが、しかし、一件落着とはなりません。

同時に、犯罪組織と汚職警官の仲介役 “キャディ” の存在感がますます強くなった回でした。

 

1つのストーリーが完結すると同時に、シーズン3への布石ともいえるエピソードです。

 

まずは、登場人物たちのその後を通してお話を整理しますと。

 

ドライデン▶観念しました。AC-12チームリーダーのテッド・ヘイスティングス警視(エイドリアン・ダンバー)に「真相を究明しろ。何でも協力する」と言ったのは本心ですね。

だって明らかにデントンにはめられたわけですから。

さらに、カーリーをエッジパーク駅まで車で送った。デントンはそこにもつけて来た、デントンは供述以上に知っている! らしいです。

 

プラサード▶免責を求めて山盛り証言します

前回、デントンに殺されかけたプラサード。

チーフ・ドライデンを脅すような証人トミーは生かしておいては危険と「俺たちは考えた」。AC-12にとって大事なのは「誰が汚職警官か」ですから、プラサードの証言を参考に「俺たち」を探すんでしょう。

でも思ったより大規模な組織になりそうですね。

そして、失踪した少女カーリー・カークと思われた遺体は別人のもので、ドライデンを脅すために捏造した写真だとも認めました。

 

さらに、コールは “キャディ” じゃない。そんなタマじゃない。デントンは殺すなと命令があった、とも。ネタバレブログですからはっきり書きますが、この辺は後のシーズンに持ち越しです!

 

●デントン▶あくまで無罪を主張

 

実は実は、スティーブとの関係が微妙です。スティーブはパートナーのケイト・フレミング巡査(ヴィッキー・マクルーア)に、わざと優しくしてデントンに近づいているんだと打ち明けますが、そううまく行くかなあ、と誰もが思うはず。

 

デントンに興味あるふうに近づいて油断させるつもりでしょうが、正直者で真っすぐなスティーブは、老練ともいえる策士デントンにとっては単なる青二才ではないかと・・・。

 

でも穏やかなときのデントンは、陰のある美人で目が離せなくなるのは確かですね。

「ボディガード  - 守るべきもの -」のキリッとしたジュリアもいいですけど、デントンはほんと底知れない女性でした。

 

●AC-12▶しかし! ケイトが頑張りました。

襲撃されたエーカーズの車につけられていた追跡装置に不審な点があると気づきます。

 

調べなおした結果、追跡装置はデントンの車についていた、最後に付け替えられた可能性があるということ。最終回になって新事実が色々出てきて「???」の連続です。え、ここからやり直し? と一瞬思ってしまうほど前提がいろいろ覆りますが、ここでのデントンへの尋問が短くともピリッと効いてます。

 

デントンは、法律知識を駆使し、尋問テクニックの隙をついて言い逃れます。

尋問のポイントは、襲撃されて緊急車両が到着するまでの数分の間に、デントンが追跡装置をつけ替えることができたか、でしたが、「その可能性を認めたら襲撃犯を知っていたことになる」とデントンは一切認めません。ケイトは悔しそうでした。

 

このエピソードで、ケイトが公私ともにうまくいっていないことが描かれました。不倫の結果、結婚生活が破綻して家に入れない(息子に会えない)こと、デントンに潜入を見破られて仕事への自信も失っているというふうな。

 

でも、兄妹のようにハグするスティーブとのパートナーシップが良いですね。色気ゼロ、かつとても親密なこのケミストリーは貴重だと思います。

 

↓誕生日が同じ2人。実際にはヴィッキー・マクルーアが1歳年上ですが、ライン・オブ・デューティ・ツインズと呼ばれる二人の誕生日の投稿は毎年楽しいです。

 
 
 
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スティーブに支えられてケイトも立ち直り、改めてデントンとドライデンの関係から事件を洗い直します。

 

そして、デントンは襲撃より20日も前、ドライデンを尾けたイベントの日にドライデンとカーリーを見ていたことに注目。

デントンの前任者でカーリーを調べていたオニール巡査部長の行動やPCを調べ、デントンがトミーと接点があったことを明らかにしましした!

 

 

 

 

デントンとエーカーズは事件に巻き込まれたのか?

 

ケイトがデントンを連れ出し、その間にスティーブ達がデントンの自宅を捜査。犯行の代価ともいえる大金を発見し、デントンは再び逮捕されて終わります

 

しかししかし、真相は表面には出てきません。

 

デントンの回想の形で映像で明らかにされます。実際の捜査とリンクしながら映像が挟まれる形式で、これはそういう意味だったのか! とぐいぐい驚かされる演出。

 

すべてが明らかになって一件落着、というスッキリ感とは異なりますが、物語の巧みさと次につながる期待感が大きく際立つエピソードだったと思います。お腹いっぱいになりました!

 

では簡単まとめです。

●始まりは、デントンのドライデンへの執着でした。

 

中絶についても、自分の子じゃないと言われたと語っていましたね。あきらめきれないデントンは、イベント会場までドライデンを尾けて(完全にストーカーです)カーリーと車に乗っているところを見つけます。

で、行為が始まったときにドライデンがデントンに気づき、カーリーを下ろしました。

 

カーリーは、車でやって来たトミーに殴られます

 

売春がうまくいかなかったことを責められたようです。運転手はプラサードでした。隙を見て走って逃げ出しました。

デントンは車を調べて、所有者アレックス・キャンベルにたどり着きます。第3話でほんの一瞬言及されたトミーの偽名ですね。

 

●後日、少女についてアレックス・キャンベル/トミーに話を聞こうとしたデントンを、証人トミーの警護役エーカーズ(アリソン・マッケンジー)が遮ります

 

●その後、エーカーズはデントンの自宅にやって来ました。

 

「売春、銃、麻薬とやりたい放題のトミーを止めるため協力してほしい」デントンはカーリーを助けるために動いていると思ったのですね。

そして証人移送の計画を話しつつ「私と同じ立場になってもらわないと」と大金を渡します

 

つまり、トミーを止める(逮捕する、免責を停止して正式に起訴する)ために移送時に行動を起こす、そのためには汚職警官のふりをしてほしい、ということです。

 

●しかも、エーカーズはドット(クレイグ・パーソンズ)と行動を共にしていました。

 

エーカーズが本当に汚職警官だったのか、犯罪阻止のために装っていたのかは分かりません

 

 

証人トミー移送の日、デントンはやっぱり無理と土壇場でやめようとしますが、さらに上手の汚職警官組織がトミーとエーカーズとその場にいた警官たちを殺害。

 

●計画を証明する手立てがなくなったデントンは、とっさに追跡装置をつけ替えたのでした・・・。

 

 

全部話しなさいよ、リンジー! と思いますが、少女を救うためというより自分を捨てた不倫相手への復讐に利用したわけですし、エーカーズの関与を証明する手立てはない。

証拠がなければ意味がないことは分かっている。

どうすれば自分が有利になるか考えるため、ついでに関係者(AC-12)に効果的に復讐するには時間が必要…。

 

この頭が良くて諦めることを知らない暗く激しいリンジー・デントンにうなりました。

 

そんな経緯だったのかと驚くと同時に、我に返ってこの後どうなるんだーー!? ですよ。

しかもラストでカーリーは生きていることが説明されました。イベント会場の化粧室でデントンに「優しいママがいていいわね」と母からもらったネックレスを褒めていたカーリー。出番は少ないのにキーパーソンでした。

 

思い返した後のデントンの表情は穏やかでしたね。

でも自宅から大金が見つかって逮捕され、新たな怒りがわいてきたようです! 終身刑で収監されますが、このままおとなしく済むわけないのでご安心(?)ください。

暗い目つきで終わりまして、この後のシーズンにもつながります!

 

ドットとナイジはお互いの秘密を知った

 

ところで、同時に描かれているのが、裏切者 “キャディ” 捜し

 
 
 
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“キャディ”ことドットは付き合いの長いナイジ(ニール・モリッシー)を呼び出し、「(殺された)コールが “キャディ” だった。汚職警官に誘われたと証言してくれれば丸くおさまる」と迫り、暴力までふるいます。

冗談じゃないですよね。ナイジは断固拒否。杖を捨て、猛ダッシュで逃げ去りました

 

そう、ナイジの脚の怪我はウソだったんです! 面倒な仕事を避け、障害年金をもらうための偽装でした。

お互いに、秘密を知った2人。潰し合いを避け、お互い黙っていることになりました。おじさん達のどす黒いだまし合いを堪能できましたね。

って、このまま終わるわけないですから!

 

スピーディに話が進んで思いもよらない新事実が積み重なり・・・見終わった後の疲労感が半端ないです。

さらなる事件とともにつながって行くシーズン3に期待です!

 
 
 
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