予想通り面白かったです! FOXで放送が始まったのでやっと見ることができました♪
主役は医療ディレクター。公立病院の立て直しに奔走します
実在の医療ディレクターのお話に基づいた米NBCのドラマです。2018年にスタート。本国では、2019-20年、シーズン2が放映されました。
よりよい医療を目指して、病院全体の組織改革を指揮するディレクターマックス・グッドウィン医師が主人公。
演じるのは、「ブラックリスト」などのライアン・エッゴールト。
行動的で温かくて軽妙なキャラクターにぴったりでした!
舞台は架空の「ニュー・アムステルダム病院」ですが、モデルは「ベルビュー病院(Bellevue Hospital Center)」。ドラマでもよく患者が救急搬送される有名病院ですね。
コロナ関連のニュースでも多く報道されている、NYマンハッタンの最前線です。
歴史は1736年までさかのぼるというアメリカ最古の公立病院として有名なところで、NY市が運営しています。現在の名前になったのは1824年。
ここで実際に15年間メディカル・ディレクターをしていたエリック・マンハイマーの本“Twelve Patients: Life and Death at Bellevue Hospital”がもとになっています。
オランダ植民地時代の「ニュー・アムステルダム」という名称は、その歴史を印象づけるのにぴったりだと思いました。
オバマケアで知られるように、私立の病院、高額な医療保険のシステムが問題になることも多いです。
ドラマで言及されていたのは、学校・救急病棟・刑務病棟があり、世界初の産科病棟をもつこと。
CountryLivingによると、エリック・マンハイマーは、“ライカーズ島の囚人・不法移民・ウォール街の大物”達のことを記しているそうです。
また、マックスは、エリック・マンハイマー同様、ガンを患っており「時間がない」と言う理由の一つでもあります。
見どころは、マックスが次々に打ち出す改革案
就任初日、まず心臓外科医を全員クビにします。
さすがにそれは・・・と思いましたが、アメリカではあり得る光景なのでしょう。(ただし、完全にゼロになっては治療に支障を来すのでは? と思ったら、優秀で良心的な医師を一名残すことになりました。)
利益は出すが、死亡率・術後の感染率などひどい結果は納得できないという理由でした。
もちろん、改善案は積極的に採用します。救急待合室を無くしてスピードアップしたり、農作物の直売所をロビーに作ったり。
が、その間にも次々に患者が搬送されてきました。
第1話に登場した主な患者は・・・
●国連の会議場で集団一酸化中毒。わがままなロシア大使や仲良くなったメキシコ大使がいました。
●ソマリアの少年アラン。テロリストに伝染病ウイルスを注射され送り出されます。エボラ熱を疑われ、FBIとCDCも出動しましたが、救急医ブルームが助けます。
●里親の元で次々に虐待されて育った少女ジェマ。
精神科のフロム先生が親身になって、信頼できる里親を見つけました。
●うつ病→パーキンソン病と誤診が続き、ようやく腫瘍を見つけたのは脳神経内科のカプール医師。残り少ない時間を故郷で送れるようメキシコ大使が協力してくれました。
●マックスの別居中の妻、妊娠中のジョージアが出血。落ち着きました。娘の名前はルナにするそうです。
総合病院の業務がどれだけ広範囲に及ぶか、テンポよく、ユーモアを交えながら描かれました。
登場人物をまとめます
■医療ディレクター、マックス・グッドウィン医師(ライアン・エッゴールト)
USCの演劇コース卒業。「新ビバリーヒルズ青春白書」「THE BLACKLIST/ブラックリスト」「アントラージュ」、映画「ブランク・クランズマン」などに出演。
■救急科、ローレン・ブルーム医師(ジャネット・モンゴメリー)
キビキビ動く若手の一人。救急医療センターなので緊迫するシーンが多くなりそうです。レイノルズ医師との恋の行方は・・・
ジャネット・モンゴメリーは、1985年イングランド生まれ。「This Is Us」や「魔術師 MERLIN」「アントラージュ★オレたちのハリウッド」にも。
■腫瘍学部長、ヘレン・シャープ医師(フリーマ・アジェマン)
「ドクター・フー」シーズン3-4のマーサです!!
シャープ医師は、TV出演、講演多数、広報活動にも忙しい病院の広告塔。ですがマックスは医療に専念するよう求めます。アクティブで頭のいい格好いい登場っぷりでした!
フリーマ・アジェマンは1979年ロンドン生まれ。「秘密情報部トーチウッド」「センス8」にも。
■心臓外科、フロイド・レイノルズ医師(ジョッコ・シムズ)
心臓外科の立て直しを託された誠意溢れる医師です。
Jocko Simsはテキサス州出身、2004年にUCLAで演劇の学士号を取得。 「ドリームガールズ」「ザ・ラストシップ」に出演するほか、脚本家・プロデューサーとしても活動しています。
■精神科、イギー・フロム医師(タイラー・ラビーン)
とても優しく温かく患者に寄り添います。この理想主義と現実のギャップがテーマの一つなのでしょう。
タイラー・ラビーンは1978年カナダ生まれ。「タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツら」「ボストン・リーガル」など出演多数。
■脳神経内科、ヴィジェイ・カプール医師(アヌパム・カー)
マイペースで検査ばかりののんびりした医師に見えて、隠れた病気を見抜く洞察力のある名医でした。
アヌパム・カーは、1955年インド生まれ。NBC公式によると、100以上の舞台、500以上の映画に出演したインドで最も著名な俳優の一人。「ベッカムに恋して」「世界にひとつのプレイブック」「ホテル・ムンバイ」「ミセス・ウィルソン」などにも。
■マックスの妻、ジョージア・グッドウィン(リサ・オヘア)
第1話では流産の危機だった別居中の妻。お互いに思いやるシーンが描かれました。
ロイヤルバレエスクールを経てロイヤルオペラハウスなどの舞台に立った後、ミュージカルの世界へ。ウエストエンド「マイフェアレディ」「メリーポピンズ」やブロードウェイで活躍しています。
~~~~~感想~~~~~
見ごたえがあって、テンポよく、ユーモアもあり、良質のドラマだと思いました。
命のために日々奮闘している医療関係者の姿を誠実に描いていて、現在の社会情勢を考えるとさらに胸に迫ってきます。
心して、毎週視聴したいと思います。