前回、ケネス・ブラナー主演の「刑事ヴァランダー」(2008-16)をご紹介しましたが、さて、2020年9月に配信された「新米刑事ヴァランダー」でございます。Netflix 全6話。シーズン2への更新も正式に決定しました。
舞台は現代。20代後半の設定でしょうか、スウェーデン・マルメ南署の若き警察官クルト・ヴァランダーが刑事として成長する物語。
現代版「Young Wallander」のキャストとあらすじ
サー・ケネス・ブラナーの若い頃を演じる新米君です。主なキャストを通してあらすじをご紹介します。
クルト・ヴァランダー役はアダム・ポールソン。
前回ご紹介したように1988年3月25日、スウェーデン生まれ。俳優、ミュージシャンとして活躍しています。ドラマでは「ブリッジ」シーズン3にも登場しています。
ヴァランダーは、繊細でナイーブで真面目で優しい青年警官。
この性格は年をとっても(ケネス・ブラナーになっても)変わらなくて、悩んだり困ったりしながらも正しいと思ったことに邁進します。
捜査官としての目の付け所の良さやカンの鋭さを併せ持つがゆえに、走り出したら止まらない困ったところもこの頃から。
正義感をもちまっすぐな(ちょっと面倒で子供っぽさのある)好青年でした。アダム・ポールソン、はまってます。
#YoungWallander review: Netflix prequel series is flawed but fairly grippinghttps://t.co/evxOmoAhD0 pic.twitter.com/ZZtFOxMjas
— Radio Times (@RadioTimes) August 27, 2020
唯一のスウェーデン人メインキャストで英語には苦労したそうですが(ロケ地はやはりスウェーデン)、とにかく可愛い♪ 顔の凹凸というか造作がくっきりしてて、久々にアップが楽しいと感じる俳優さんでした!
スウェーデン映画「青空の背後」ではビル・スカルスガルドと共演。髪長めだとこんな感じです↓
The Swedish actor Adam Pålsson will star in a new crime series called 'The Conductor': https://t.co/jMWC1KlExs pic.twitter.com/wdrmDhpCGg
— Cinema Scandinavia (@CineScandinavia) August 28, 2018
移民、人種問題に関する殺人事件が起こり、 パトロール警官からいきなり捜査官に抜擢されます。治安の悪い事件現場に住んでいたことが理由ですが、カンの良さと刑事の素質を見込まれてのこと。
冤罪でつかまった地元の少年のためにも頑張ります。
ところで、捜査を担当する中心メンバーがこの3人。
🚨Attention! 🚨The iconic detective Kurt Wallander is coming back in the new Netflix original series Young Wallander, starring Adam Pålsson. Launching 2020. pic.twitter.com/5HyYsCr7TJ
— Netflix Nordic (@NetflixNordic) September 11, 2019
マルメ南署のエリートチームです。
何といっても味わい深いのが、上司にあたるヘムベリ警視(リチャード・ディレイン)。切れ者で自信家で俺様で一見横暴なんですが、ヴァランダーの素質を認めて育てます!
しかし最後、真犯人に爆殺されてしまい(ショックでした)、立ち直れないヴァランダーは警察をやめてしまいました・・・つまり、シーズン2は警察に復帰する話ですね! きっと。
冷静沈着ではっきりものを言うヘムベリの右腕、ラスク刑事(リアン・ベスト)。 男前でプロフェッショナル、憎まれ口をたたきながらもヴァランダーにとっては姉のような存在。
しっかり者のモナ(エリス・チャペル)は、移民を支援する民間団体で働くお嬢さま。ヴァランダーを助け、愛し合うようになります。勝気だけど、うざくならない一生懸命なヒロインでした。幸せになってほしいけど奥さんの名前は違ったなぁ、確か。
ヴァランダーの親友レザ(ヤセン・アトゥール)。昇進するはずがヴァランダーに先を越されるものの、友達として温かく受け入れます。重傷を負った後もヴァランダーに協力。移民の言葉がポイントになったときは、同じパシュトゥー語を話す(アフガン系?)レザの妻が助けになりました。
移民問題を背景にダイナミックに展開します
ヨーロッパでも極めて多くの移民(そして難民)を受け入れているスウェーデン。先進的な意識と、その結果としての社会不安が気になりますね。今回は、移民排斥が目的の殺人事件と思われます。
が、実は移民問題を利用したサイコな資産争いでもありました!
Jacob Collins-Levy and Jodie Comer at the #TheWhitePrincess premiere: https://t.co/DmnnQ88o0W @WhitePrincess pic.twitter.com/pqljfc78kS
— Tom and Lorenzo (@tomandlorenzo) April 6, 2017
↑左が後半の重要キャラ、カール・ムンク(ジェイコブ・コリンズ=レヴィ)。上の写真はドラマ「ホワイト・プリンセス エリザベス・オブ・ヨーク物語」プレミアより。ヘンリー7世役だったそうですよ。
国いちばんの富豪(財閥?)の跡継ぎ争いがからんでくるのでした。
ひとくせありそうなムンク家の面々とセレブなパーティが楽しめました。ほかにもプロを目指す移民のサッカー少年、不良グループをまとめあげる移民のリーダー、中東系らしき武器商人などが登場。
移民を支援する団体を利用し、運営者である弟を蹴落とそうとするサイコな兄の人物像がよくできていて、さらにきっと今後につながるキャラクターや伏線がいっぱい! という印象の面白さです。
アダム君は、そのまま経験を積んでサー・ケネス・ブラナーになるのだな、と思わせるし、警察組織も複雑でリアル。機動隊のような現場のトップがたくましい女性だったり、日本との違いもはっきり伝わってきますね。
緊張感を保ったいいドラマでした。シーズン2に期待です♪
(追記★シーズン2更新が正式に発表されました!)