カノンの海外ドラマ漂流記

気ままな海外ドラマ中心のブログです。ネタバレ記事中心です。

ドラマ「エイリアニスト」シーズン2「暗闇の天使」Ep3&4 感想 ~ ついに産院の秘密に迫り、犯人が判明!

ドクター・ラズロ・クライズラー(ダニエル・ブリュール)が敵視するドクター・マーコーのライイング・イン病院

第1話で無実の罪で死刑となったマーサ・ナップの子供が誘拐され、スペイン総領事リナレス夫妻の子供アナが治療を受けた場所です。

捜査はこの病院がターゲット。

いっぽう、ジョン・スカイラー・ムーア(ルーク・エヴァンス)の婚約の準備が進んでいてサラ・ハワード(ダコタ・ファニング)は複雑です。

 

捜査とサラ、両方が気になりますね。第3話「迷宮(Labyrinth)」、第4話「金の鳥かご(Gilded Cage)」まとめ感想です。

 

サラの事務所が捜査本部になりました

シーズン1ではラズロのお家が打合せ場所になっていましたが、シーズン2は19世紀の女性探偵、サラの事務所が捜査本部。

アイザックソン兄弟含め、チームで集まっては議論するシーンがいいですね。意見を出し合い、時に修正し、ラズロが心理面を分析して犯人像に迫る手法です。

 

今回の捜査でポイントになったのは、リナレス夫人への催眠術。パリで開発されたとのことで、精神医学の最新技術だったのですね。

それぞれが捜査を進めて分かってきたのは

犯人は女性。マーサの娘の高級な服からラズロが読み解いたのは、子どもが欲しかった、または失った女性。哀しみと嫉妬を抱えている”。

●法医学のアイザックソン兄弟の分析で、毒と解毒剤を両方与えている。一部の薬は医療施設でなくては手に入らない。

●ジョンが調べたところ、ライイング・イン病院では乳児の死亡率が不自然に高い

瞼に絵を描く写真を調べたラズロは、母親たちは癒しがたい悲しみを抱えていた、だが今回の犯人は違うことに気づきます。もっと嫉妬や欲する心が勝っているということでしょうか?

残酷な行為と自分を切り離し、愛することができると分析していましたからね。犯人にとっての〈メメント・モリ〉(死を思え)の意味が気になります。

●リナレス夫人への2度目の催眠術によって、誘拐された日の足取りが判明。メトロポリタン美術館を出た後、公園(セントラルパーク?)でも病院でも同じ女性が赤ん坊アナを見ていた。

 

「エイリアニスト」おなじみの実在キャラクターとして、今回は肖像画家セシリア・ボーが登場しました。絵が好きなリナレス夫人を手伝って、催眠術による追体験を絵で表現したことが助けになったようです。

 
 
 
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頼れる探偵ビッツィーが病院に潜入捜査! 

 
 
 
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サラの事務所のビッツィーが大活躍です!

私に開けられない鍵はありません」の言葉通り、危険な薬品を探したり、看護師たちに話を聞いたり。力強いのなんの!

演じるメラニー・フィールドはフィラデルフィア出身、俳優・歌手として活躍中です。

 

どうやら病院では、上流の愛人たちの子供が皆死産となり、女性は不妊手術を施されていると判明。感染症を防ぐ緊急手術という理由です。衛生状態の悪い病棟もあり陰惨な状況が隠されていました。

 

容疑者と思われていたのは、まずこの2人。

看護師長。冷酷で、患者だけでなく看護師やスタッフへも思いやりのかけらもなさそう。子供を望んだけれど叶わなかったそうです。

看護師コリーン。激しく攻撃的な性格で、お金持ちの子供を “死産” した経験あり。

 

●そしてもう一人、看護師リビー(ロージー・マキューアンがサラ達を助けます。

サラ同様、父親が自ら命を絶ったことを話し、心を許したようでした。マーサの診療記録を盗んで捜査に協力

しかし、ビッツィーに毒を注射して逃げ出します!

 

ジョンとハーストの娘の婚約パーティ

↓冒頭の女性は、マーコーの病院で不妊手術を受けたヘレン。子供の父親である富裕な実力者、リチャード・オズグッドを追ってパーティに乱入。マーコー達に追い出されます。

大規模な仮装パーティがゴージャスです!

ラズロが言った通り、悪趣味で贅沢三昧のパーティでした。当時の最高級ドイツ製自動車を贈ったり、巨大なケーキに宝石を隠して手づかみで競わせたり。
(派手なパーティのシーン自体は楽しいです)

 

パーティ会場でラズロはオグウッドに言ってました。

“人の行動に作用するのは欲望と精神と理性という3つの要素だ。あなたは欲求が何より勝っているようだ” 

 
 
 
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彼らはあなたを見下している、あなたに合うのは私のように冒険心と好奇心のある女性よ、というサラに、ジョンが君はプロポーズを断ったと話すのはつらかったです。僕は君と違い、孤独でない人生を選ぶ・・・って、本当にいいのか! とみんな突っ込んだはず。お似合いの2人ですからね。

ジョンはライバル紙、権威ある高級紙「NYタイムズ」の記者ですから、ハーストは何度もやめさせようとしていました。今後も圧力は続くのでしょう。

しかもパーティの最中にジョンを押し倒すバイオレット。性格は悪くなさそうなお嬢さん風でしたが・・・サラへの嫉妬心でしょうか。

 

新たな殺人が起きます。そして看護師リビーが逃亡!?

リナレス夫人の娘アナが誘拐された日、公園で撮られていたすべての写真を取り寄せることができ、ついにアナを見つめていた女性が特定されました。

なんと、看護師リビーでした

 

リビーはサラを手伝っていましたから、病院が疑われていることに加え、ビッツィーが捜査していることを感じ取ったのでしょう。

コリーンを疑わせるように仕向け、隙を見て逃げ出しました。

リビーは、ビッツィーに注射をうった後、看護師長の家へ向かいます。そして殴る、蹴る。「あなたは助けを求めた女性を苦しめた」と何度も首を刺して殺します

 

血で瞼に絵を描いたのが不気味でしたね。添い寝するように横たわるシーンで終わりました。

左はリビー役ロージー・マキューアン(Rosy McEwen)、右はビッツィー役メラニー・フィールド。出演のニュースが投稿されていました。

 

リビーは印象的な赤毛になっていましたね。

当初の繊細そうな雰囲気が、最後は思い詰めたような様子に変貌していて、今後逃亡劇が描かれるのでしょうか。

次回、リビーが新たな事件を起こします。

 

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一気に犯人が判明しました。病院関係者のなかでも思いがけない人物でした。

いちばん優し気で、病院のひどい実態に心を痛めていたようにも見えたのですが・・・。

どんな心の闇を抱えているのか、赤ん坊は無事なのかが気がかりです。シーズンのちょうど折り返し地点なので、このあたりの解明が今後のテーマになるのでしょう。

 

●大好きなシーンは、ジョンの独身さよならパーティ(婚約パーティの前夜)。

酔ったラズロがサラを手招きして連れ出します。ジョンと2人で誘いに来る感じが可愛かった。

そして、バイオレットが僕たちと同じように君を理解し愛することを心から祈っているとスピーチ。

ラズロにとってジョンは善そのもので、高潔な大切な親友ですからね。

 

●ジョンは、サイラスの姪ジョアナの仕事を助けます。

紹介された「タイムス」の上司はアフリカ系ということに驚いていましたが、能力は認めていましたから、このままうまく行くとよいですね。

 

女性参政権の運動が描かれ、サラも探偵として独立したわけで、女性やマイノリティに対するメッセージは明快です

 

●なお、ジョンのパーティでラズロは博識で格好いい女性と知り合います。

同業の(エイリアニストの)大学教授カレン・ストラットン(ララ・パルヴァー)

「シャーロック」のアイリーン・アドラーです! 捜査に協力してくれるといいですね。

 

 

 

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