全容が解明され事件は解決。それぞれの今後も示されます。
それだけに、シーズン3を作ってもらわないとね! という完結編でした。原作が2作分なのはわかってますけど。ええ。
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第7話「ブルックリン最終出口(Last Exit to Brooklyn)」、第8話「より善き天使(Better Angels)」まとめてネタバレ感想です。
これまでのお話はこちらへ。シーズン1。シーズン2の第1&2話、第3&4話、第5&6話。Netflix配信中
リビーの生い立ちと犯罪への道
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リビー・ハッチ、本名エルスペス・ハンター(ロージー・マキューアン)が赤ん坊連続誘拐犯。
2話を使ってこれまでと行動の理由が解き明かされました。緊迫感あるシーンが多くて見ごたえがありました。
●もとはブルックリンの富裕なファミリーの出でドレスやバレエが好きで何不自由なく育ったこと。
●父が亡くなった後、母親をナイフで襲ったとして2年間精神病院で過ごした。
●娘を生んだがリビーの母によって児童養護施設に送られ、リビーも捨てられた・・・という生い立ちでした。
その後、リビーという名前で悪い仲間と行動を共にしていたわけですね。
ラズロ達は、リビーの母親は母に向かない女性だったと分析していました。
“娘を捨て、娘の子を捨て殺人者を生んだ。夫が亡くなったときと同じように自由になれるから”
リビーは、奪われた娘の代わりに赤ん坊を誘拐し、亡くなったらまた“作り直す”ために誘拐を繰り返す人物になっていました。悲しい話です。情状酌量の余地はないですけど。
“トラウマで心の発育が阻害された。思い出の中にいると傷つかないから、過去に逃げ込んだ”
リビーは母親への殺人未遂で入院させられたことになっていましたが、「襲われていないはずだ」と見抜いたのはラズロで、バーンズも手腕を認めていましたね。
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ことごとくサラ達と対立していたバーンズ元警視も、マーコーが権力者たちに都合の悪い子供を死産にしていたこと、ハースト達に都合よくつかわれることに辟易している描写がありました。
でもさんざん美味しい思いをしてきたわけで、警官としての良心を捨てきれなかったということでしょうか。
バーンズとハーストはリビーの母と娘(つまり祖母と孫)を新聞で報じ、リビーをおびき出す作戦にでました。
バンダービルトの金と赤ん坊を交換しようとしますが、仲間が痛めつけられているのを見たグー・グーはだまされたと分かり拒否。
リビーを追いつめたドイル警部はリビーに喉を切られて殺され、また逃げられました。
いろんな作戦が裏目に出て、ますます追いつめられたリビーが不安定になり暴走。ラズロの分析通りとなってしまいましたね。
リビーはサラに裏切られたと思い娘クララの居場所を話すようサラを銃で脅します。助けようとしたジョンにナイフを突きつけますが、サラが銃を奪って逮捕。
このあたり、リビーはもう「子供はさらっていない、私の子よ」と混乱してます。
警察はリビーを拷問(ひどかった)。最後はサラが居場所を聞き出すものの、グー・グー達が警察署を襲ってリビーを助け、再度逃亡。
バンダービルトの赤ん坊は精肉工場で発見できたものの、今度はクララが標的になります。
ラズロのクライズラー・インスティテュートでかくまわれていたクララがさらわれました。
リビーはクララにバレエを教えますが、初めてだし怖がってうまくいくわけありません。赤ん坊に対して同様「なぜ母親である私の言うことが聞けないのか」と切れ気味でしたね。
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事件の最後は、リビーの生家ハンター邸でグー・グー、クララと一緒に潜んでいたリビーが捕まります。
私を愛してくれたのは赤ん坊だけだった、というリビーですが、最後は「ごめんなさい」を繰り返していました。
死刑室で電気椅子を見つめるサラと虚ろなリビーがつらかったですね。
なぜマーカスがーーー!!
ここからはキャラクターそれぞれをまとめたいのですが、まずはショッキングな事件です。
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法医学のスペシャリスト、二卵性双生児の兄ルシアス(右:マシュー・シアー)と弟マーカス(左:ダグラス・スミス)のアイザックソン兄弟。
バーンズやドイル警部たちににらまれながらもラズロ達に協力、こっそりサラを事件現場に入れてくれたり助けてくれたのに、マーカスの殉職はショックでした!
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ラズロ邸でクララを守って留守番中、グー・グーに撃たれて亡くなってしまいました。
兄ルーカスは悔やみながらも、最後にハンター邸でラズロ達を守ってグー・グーを射殺します。かたき討ちでもあり、迷いはありませんでしたね。
シーズン1の恋愛といい、兄弟と母の話といい、サイドストーリーはあまり生かされていなかったけどもったいないキャラクターでした。優等生の兄、クセの強い明るい弟で大好きだったのに・・・。
お葬式では、同じ警官としてバーンズも敬意を表しておりました。
それぞれに別れや旅立ちが描かれて終わります
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わたくしにとって、誘拐事件と並ぶ大事件はこちら!
ようやく結ばれた(ひと晩だけ)ジョンとサラですが・・・ジョンの婚約者バイオレットの妊娠が発覚。別れることにしたみたいです。
日陰の身でいたくないと言っていたバイオレット、前にジョンを押し倒して既成事実を作ったのは、こういう目論見だったのでしょうか。悪い人ではなさそうでしたけど。
「エイリアニスト」にしては珍しいロマンチックなラブシーンだったのに・・・。(脱いだのはルーク・エヴァンスのほうです。はい。)
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↑ゴールデングローブ賞のパーティで。お似合いです!
シーズン1で兄の事故死に関わりがあると言われていたジョンは、子供は兄の生まれ変わりのように思えると話してましたが・・・自分は結婚に向かないからと祝福するサラがつらかったです・・・。
一方、ラズロとカレン・ストラットン(ララ・パルヴァー)は、いっしょにウィーンに出発することになりました!
フロイト博士に招聘されたカレンについて行くラズロ。もっと広い世界を見てみたいと思ったのですね。
3人で友情に乾杯する食事のシーンは印象的でした。苦しいけど、それぞれの新しいスタートでもあります。
↓ララ・パルヴァー。アイリーン・アドラーでした。
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最後、サラは、探偵事務所に新人を迎えます。キティ・バーンズという若い女性。バーンズ元警視の親族であることは確実ですね! 娘かな。
女性でも男性でも仕事には関係ない、過ちを恐れず進むの! という前向きな発言で終わりました。
最後までかっこよかったです、ダコタ・ファニング。
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●シーズン後半、犯人リビーの存在感は大きかったですね。返り血を浴びながら、苦しみながらも凶行を繰り返すリビー、迫力でした!
ロージー・マキューアンの今後が楽しみです。
●でも、リビーの娘の父親は明かされませんでしたね。実の父だったのか他のストーリーがあったのか。
●サラ→ラズロに「彼女と冒険に出るのね」っていい言葉でした。ドクター・クライズラーにとって、カレンは新しい体験の先導役でしたから。
当時の価値観では異常とされれていた性的嗜好に触れるお店は興味深かったです。あっさり通り過ぎてしまいましたけど。
カレン・ストラットンが因習にとらわれない進歩的な女性だということ、その影響でラズロも自由になって関係性を深める勇気がでたことを示したわけですが、ストーリーにはあまり関係なかった。
むしろ、当時からこういう考えの人がいた、歴史は続いているという描写だったかな。
それは大切なポイントなのですが、エイリアニストの役割としては、解説役がメインで物足りなかったのは事実。シーズン3ができたら、もっと独自路線のプロファイラーとして活躍してほしいと思いました。
●そして、ジョンとサラの話はどうなるんでしょう!! どうにもならない状況ですが。
原作はここで終わる展開なのでしょうか? 読んでないのにすみませんけど。
19世紀の自立した女性の物語としては素敵です。でも、3人組の捜査モノとして始まったはずなので・・・オリジナルでぜひシーズン3を作ってもらいたい! と思いました。
やっぱりこの3人のケミストリーが楽しかったんです。
小説世界としてはいいのでしょうが、回収されない伏線が多く散漫なので。ドラマとしてはスッキリ終わった感覚にはなれなくて、そこは残念でした。
●でも、19世紀ニューヨークの社交界が楽しかった!
ルーズベルトやバンダービルトなど実在の有名人の立ち位置だったり、名家のお坊ちゃんであるラズロが最新科学で人助けに没頭していたり、ジョンやサラが働く理由、豪華仮面舞踏会、サイラス&ジョアナのアフリカ系としての生き方、今に続くギャングや警察組織の物語など、当時の描写がリアルです。
今回はカレン・ストラットンを通して、秘密クラブとして存在するしかなかったLGBTQにまつわる問題提起も加わりました。
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↑こういう衣裳とか! 上品でおしゃれなんです。着こなしも身のこなしも。アブサンでしょうか、お酒や食事シーンも味わい深かった。
↓肩と袖にボリュームがあって、常に凛々しいサラの衣裳。
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やっぱり、オリジナルストーリーでシーズン3が見たいなあと思います。とっても仲が良さそうな3人組でした。待ってます!
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