カノンの海外ドラマ漂流記

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ドラマ「LAW & ORDER: SVU 性犯罪特捜班」シーズン21 Ep2 感想 ~ 常に描かれる、トラウマを乗り越える困難

前回からスタートしたシーズン21。第2回「最悪の家路(The Darkest Journey Home)」ネタバレ感想です。

 
困った被害者ですが、気持ちは分かる。捜査する側それぞれの過去にも触れたエピソードでした。
 
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集団レイプを実証する難しさと、トラウマに向き合う苦しさ

 
困った被害者なんです。ゲストのレーガン役(アリエル・ウィンター)
モダン・ファミリー」で有名な人気女優さんなのですね。子役から活躍「キスキス、バンバン」「BONES「ER」などにも出てました。
 
お酒が好きでしょっちゅう記憶を無くす傍若無人若い女性を好演してました。おかげでイライラするのなんの😠
 
見栄っ張りで、面白ければ平気でウソを言う。女友達も話の半分はでっちあげとあきれていました。
 
父は死亡、母は施設に入っているのに「両親は旅行で不在」、優しい婚約者に夜遊びを知られたくなくて「カッとするタイプだから秘密にして」と警察に頼み込む。
「人生は退屈よ。私の話のほうが面白いでしょ」とキレて帰ってしまったり。
 
酔ってライドシェアに乗り込み、運転手と同乗者にレイプされたと訴えますが、記憶が戻らないのではっきりした事がわかりません。
大量のお酒と抗不安薬、コカイン、MDMAを飲んでいたことが原因です。
事件当夜、自宅まで15ドルのはずなのに、140ドル分走っていたことが判明。
 
 ↑ 病院でもこうなので。
外傷、2人分の精液などからレイプは確実ですが、当夜の記憶が無いうえに、前職の上司と浮気をしたことまで隠していたので、捜査は難航。
 
証言は信用できないと思われてしまいます。当たり前です。
 
ですが、警部になったオリビア・ベンソン(マリシカ・ハージティ)根気強く説得。
記憶は断片的に甦る。現場に戻れば思い出せるもの。いやなら捜査を終了するが、でもあなたのために続けたい
 
靴の中に海辺の砂利が残っていたこと、ライドシェアの車のルートなどから犯行現場らしき場所を割り出します。
そして、でようやく少しずつ思い出してきたレーガン
海辺のバーで飲み続けたこと、食べ物の匂い、犯行現場らしいヨットの名前引きずられたこと、押さえつけていた中年男のタトゥーなどを思い出します。
 
ここに至って、ようやく現実を直視したわけで、恐怖もよみがえりました。
 
ところで、同乗者・運転手のDNAを採取する必要があり、アマンダ・ロリンズ(ケリー・ギディッシュ)が担当。
ストローを舐めさせたり、ペットボトルを拾ったり。(↑ ロリンズの企み顔、大好き)
 
さらに、現場にいた男2人も判明し、容疑者計4名が浮上しました。
 
相乗りライドシェアの運転手ニック、同乗者ジュリアス、ヨットの持ち主アンソニー・マリーノ、タトゥーの男フランク・コルソです。
 
ジュリアスは以前マリーノのもとで働いていたことがあり、フランク・コルソも店にいたため4人のつながりも分かりました。
レイプ検査で採取された精液のDNAは2人分でしたので、それぞれを尋問しますが、 もちろん全員否認。
 
親権を争っているマリーノは不利になる犯罪などしない、ジュリアスに船を貸しただけと主張。運転手ニックは、ジュリアスの考えで自分はレイプはしていない、レーガンを家まで送り届けたと主張。
この2人の証言とDNAから全員が司法取引をし、裁判は行われずに決着しました。
 
マリーノ、ニックを信用するかどうかは証言の内容と弁護士を含めての駆け引きからの結論。警察&検察VS弁護士のやりとりのなかから感触を探り、誰がどんなウソをついたかを見極め、どの人物にフォーカスするか、難しいところです。
最後はオリビアレーガンとの対話。
暴行を生き延びたのだから、いずれ乗り越えられる」というオリビアに「なぜ分かるの」と苦しむレーガンですが「私も乗り越えたから。話したくなったらいつでも私がいる(I'm here)」と伝えるオリビアでした。
 
次回、新キャラクターも登場です。
 
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●事件は以上ですが、並行して捜査員それぞれの研修場面が挿入されます。
新しい警視正(ドッズの後任ですね)による「トラウマインフォームド面接」で、専門医(精神科医? セラピスト?)と一対一。
 
自身の大きなトラウマを話し、向き合う厳しい研修でした。SVUは、とてもつらい経験をした被害者から話を聞き出さなくてはいけないからこそ、ですね。
 
リビア、ロリンズ、フィン(Ice-T)それぞれの過去の事件に触れられまして、そうだった・・・と短いけれど苦しくなる(そしてシリーズ序盤に思い起させる)シーンです。
乗り越えるためには向き合うことが大切、というのが今回のテーマでしょうか。
 
言葉で書くのは簡単で、とても想像はできないけれど、でもそう言い続けることがいちばん重要なのかもしれません。
 
●新人検事補カリシ(ピーター・スカナヴィーノ)試練のシーンもありました。
弁護士から「都合のいい証言をしてやるから無罪に」と取引を持ち掛けられました。
 
ウソの証言はさせない」とキリッと我に返ったカリシ、ほっとしました。
こういう逡巡もリアルです。
 
複数いる容疑者のなかから真犯人を特定し、実証するのは手間と駆け引きの両方がいつも以上にかかるわけですね。
 
●それにしても困った被害者でした。
酒癖の悪さは自覚していて、医者の婚約者や友達に知られたくない、早く忘れてしまいたい、無かったことにしたいという気持ちは分かります。
 
でも、やっぱりそれだけではだめなのですね。とりあえず、(性犯罪に限らず)お酒には注意しましょう・・・。
 
●最後に。
クリスマス過ぎちゃいましたけど、シーズン22で再登場のエリオット・ステイブラー(クリストファー・メローニと。
 
 

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