カノンの海外ドラマ漂流記

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ドラマ「エカテリーナ」シーズン2 Ep5~8 感想 ~ 戦争、疫病、横暴な貴族たちに跡継ぎ問題が関係します

hulu配信中、ロシア国営テレビの大河ドラマ「エカテリーナ」ネタバレ感想です。

シーズン1のキャスト詳細はこちら

シーズン2の序盤、第1~4話のキャスト紹介はこちら

1768年、エカテリーナ2世にとって、外交問題、国内の不満分子など問題山積みです。加えて自身の結婚・跡継ぎ問題も。

 

君主となれば結婚だって政治問題。色恋まとめてダイナミックな政治劇として面白かったです。

 

シーズン2全12話の中盤、第5~8話のネタバレまとめ感想です。

 

暗殺の道具だった天然痘。予防接種を実現

 

冒頭は華やかな舞踏会シーンでたいそう楽しい♪

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エカテリーナも、8年交際中の恋人グリゴリー・オルロフ(軍人かつ伯爵)と踊ってます。

 

なのですが、前回、致死性の高い天然痘ウイルス入り白粉に触れた女官アンナがフラフラと入ってきます。

 

もともとはオスマン・トルコがエカテリーナ暗殺のために贈った高価なエメラルド付き化粧箱でした。それを横取りして婚約者へのプレゼントにしたのがパーニン伯爵。結婚したくないと言いながら中身を確かめたアンナは天然痘が重症化し、亡くなってしまいました。

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↓ は結婚を無理強いするんじゃなかったと悔やむアンナの父(右)と、アンナの本当の恋人にして皇太子パーヴェルの家庭教師だったセミョーン・ポローシン

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パーニンは、決闘といって無抵抗のセミョーンをだまし討ちのように殺してしまいます。狡猾なパーニンと純粋なアンナとセミョーン。残念でした。

 

天然痘の恐ろしさを知ったエカテリーナは、自ら進んで予防接種を受けます。ロシアで初めてのことであり、全土に広めることになりました。

 

また、農奴10万人をもっていたアンナの父は、その財力で天然痘ワクチンの普及に努めたと描かれました。

 

オスマン帝国との開戦は必至。外交団が虐殺されます

 

前回、ロシア大使としてオスマン帝国のスルタン・ムスタファ3世に会いに行ったアレクセイ・オブレスコフ伯爵。大使一人を除いて、使節団と護衛すべてが殺されるという事態になってしまいました!

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前回までに描かれた背景を整理すると

●クリミア人と思われる一団がロシアの領土に侵入。オルロフ兄弟が殺した司令官は、遺品からイスカンダル都督と分かった。つまりオスマン・トルコが黒幕。

●そのため、エカテリーナはスルタンの贈り物を拒否

●しかし、パーニン伯爵がオスマン大使パシャ・ジャネルに贈り物を受け取るようにするから問題ないと伝え、ウイルス入りの白粉など高価な品を自分のものにしていました。

●エカテリーナ暗殺が失敗したこと、ロシア大使が贈り物を受け取っていないと事実を伝えたことからスルタンは作戦失敗を知り、激怒。ほぼ全員を処刑。

●パーニン伯爵にだまされたパシャ・ジャネルもスルタンに殺されました。しかもイスカンダル都督はジャネルさんの息子でした。

 

そんなわけで開戦は秒読み。

ですが、ロシア軍は各地に散らばっていて(バルト海やシベリアなど)トルコに向かうのに時間がかかること、軍備に不備が多いこと、凶作続きでお金もない状況でした。

海軍・陸軍ともに急いで整えるしかありません。

グリゴリー・オルロフは海軍大将に、弟アレクセイ・オルロフは中将となり、パーニンが宰相として準備をまとめることになりました。

 

国内問題は「僭称者」「農奴制」の2点にフォーカス

 

外国と戦争をする前に、国内の不安要素を一掃することも急務です。

 

■まずは、君主制の常で、神に選ばれた帝位の正統性が最重要。エカテリーナ自身はロマノフ家出身ではないので、「夫のピョートル3世は生きている」「自分こそ正統な跡継ぎ」と主張してクーデターを狙う僭称者があちこちに現れます。

 

なかでも大きな問題は、イヴァン6世の父、アントン・ウルリヒの一家でした。

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ピョートル大帝の姪でロマノフ朝第4代皇帝アンナ・イヴァノヴァが後継者に選んだのは、姪の息子イヴァン6世。生後2か月で第5代皇帝として即位します。
しかし、ピョートル大帝の娘エリザヴェータによって約1年で廃位、幽閉されました。(第6代エリザヴェータ1世の甥、第7代ピョートル3世と結婚したのがエカテリーナ)。

 

正統な跡継ぎだったイヴァン6世は、救出の試みがあったとして23歳で殺されます。

その親と兄弟たち一家は、27年にわたってホルモゴルイの修道院に幽閉されていました。シーズン1で最北の修道院と言及されていて、昔から流刑地だったようです。

 

エカテリーナは、シーズン1でのイヴァン6世の死を思い起しながら、ホルモゴルイを訪れます。

アントン・ウルリヒの他の息子たちがクーデターに利用されたら一大事なので、アントンを妹(デンマーク王妃)のもとに送り、息子・娘は処刑する予定でした。

が、失明して体調も悪いアントンは出国を拒否。子供たちに「許してくれ」と言って泣き崩れましたから、全員の死を覚悟したのでしょう。

元気だと言われたイヴァンに宛てた手紙は白紙だったので、殺されたことも承知の上でしょう。

 

処刑せざるを得ないと言うエカテリーナに、彼らに罪はないと訴えるパーヴェルが切なかったです。

 

農奴制」の問題はさらに大規模で悲惨でした

アンナの父は10万人の農奴を所有、ロシア一の規模だと語っていました。↓ サルトゥイコフの未亡人ダリヤは、農奴600人、農地400エーカー、羊1万頭以上を有する大地主。

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↑ 白い彫像があるように見えますが、実は農奴にペイントして立たせたもの。生きたまま手足を切ったり、舌を切ったり、非人間的な扱いをしていたと分かり、ダリヤを即刻逮捕します。

 

もともと農奴の解放を考えていたエカテリーナは、実態が判明するにつれ「何も見えていなかった。国民を理解せず無知だった」と震えます。

 

貴族であるダリヤを処刑することはできませんが、地下牢での終身刑を言い渡しました。さらに、農奴への残虐行為を厳しく取り締まり、虐待した地主をかくまうことも禁止します。

大主教に対し「ムチ打たれ、生きたまま皮をはがれる。農奴が虐待する主人のために立ち上がるわけがない。虐待者は破門できる」と言い、戦争を前に国民の不満を和らげる政策に着手します。

 

恋愛は、子供を望めないグリゴリー・オルロフからポチョムキン

 

戦争で頭を打ち、性的不能に陥ったグリゴリー・オルロフ。あやしい医師ピンカスの治療に頼って、不能は解消されたものの生殖能力を失ってしまいました。

 

何がなんでも結婚して帝位継承者にしたかったエカテリーナですが、事実を知って急速に気持ちが冷めていきます。

そして、前から気になっていたグリゴリー・ポチョムキンにますます熱くなってしまうのでした。

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ポチョムキンは寡黙で誠実、文学や美術の素養もあり有能なことが描かれます。手紙を通して愛を育むことになりました。

 

エカテリーナとオルロフが結婚すると、ロマノフ家と無関係の継承者が生まれることになります。

↓ エカテリーナが信頼するベツコイ公爵、国一番の権力者パーニン伯爵ともに危機感を抱いています。

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結婚を阻止すべく教会にも手を回していたパーニン伯爵ですが、グリゴリー・オルロフの口添えで宰相となり、さらにオルロフの息子アレクセイを与しやすいと思ったのか、後半では、結婚を容認すべきと立場を変えます。

 

が、そのころには、エカテリーナの気持ちは完全にポチョムキンに傾いており、それを知って安堵するパーニン伯爵でした。

 

親しくなった2人の後継者。そしてソフィアとの恋

 

皇太子パーヴェルは、エカテリーナとフョードロビチ(ピョートル3世)の息子ですが、シーズン1セルゲイ・サルトゥイコフ伯爵との息子ではないかといわれていました。(特にエカテリーナはそう思いたがっていました)

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そしてアレクセイはグリゴリー・オルロフとの息子。両親を信用できず、口のきけないふりをしていましたが、すぐにその気持ちを見抜いたパーヴェルは可愛がります。

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アレクセイもパーヴェルとその友人達に懐いて、つかの間、楽しい時間を過ごしました。

↓ 左からラズモフスキー兄弟ピョートルとアンドレ、そしてパーヴェル。ツァールスコエ・セローで。

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短い夏のとても気持ちいい休暇で、4人揃ってのシーンは楽しかったです。

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兄弟はこの後すぐ戦争に行ってしまいますが。

 

エカテリーナは、パーヴェルとアレクセイ、どちらを後継者に指名すべきか迷っていました

体の弱いパーヴェルを心配したエカテリーナは、なんとソフィアにパーヴェルを誘惑するよう依頼。孫をもてるかどうか確かめてほしい、つまり妊娠してみて、という命令でした・・・。

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若いパーヴェルはすぐ夢中になり、一日中ソフィアと一緒にいたがります。↑ アレクセイまで一緒に寝室で寛いでます。不謹慎だけど可愛いシーンでした。

 

やがてソフィアは妊娠。グリゴリー・オルロフへの気持ちが冷め、口をきかないアレクセイにいら立っていたエカテリーナは、正式にパーヴェルを跡継ぎと決めました

 

そしてソフィアには、当然のごとく「子供は始末して」。これはあんまりでした。農奴制への態度と違いすぎです、皇帝。

皇太子と結婚できるわけもないソフィアにラズモフスキー家のピョートルは「誤解しないで。私と結婚してほしい」と伝え、戦地に赴きます。


エカテリーナは、早速皇太子妃を選ぶとパーヴェルに伝えたのでした。

 

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●ソフィアとパーヴェルは切なくて痛々しいものがありました・・・。結婚は無理でしょうが、2人ともそれぞれ幸せになってほしいものです。

ソフィアに一目ぼれだったピョートル君、誠実そうで好感がもてますしね。

 

●個人的には、エカテリーナ・パートは恋愛より政治劇のほうが面白かったです。

 

正直、マッチョなグリゴリー2人とも好みじゃないというのもあるのですが、あくまで皇帝としての思考や行動が魅力的なので、恋愛はなんというか、その時々で恋した人がいればよいのでは、という感じ。

 

啓蒙専制君主としてこれまでにない道を切り拓いていく過程が醍醐味ですから。

そのうえで、恋多き女性だったらさらに面白みが増すというものです。

 

●当時のロシアに詳しいとより面白いのでしょうね。懐かしの世界史でプガチョフの反乱もありましたね。

国際問題では、北海・バルト海を安全に航行するためのデンマークとの関係、クリミア半島の詳細、ギリシャの解放の話やフリードリヒ大王の存在感が面白かったです。そして、ロシアもトルコもプロイセンも、まずワルシャワに言及していました。

 

 ●次回以降、いよいよ「戦争」と「後継者」の話が大きな要素となっていきます。 

 

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