カノンの海外ドラマ漂流記

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ドラマ「ライン・オブ・デューティ」シーズン4 Ep2 感想 ~ 亡くなったのは鑑識のテッドでした・・・ Netflix

2017年に放映された「Line of Duty」シーズン4のネタバレ感想です。

第1話「In the Shadow of the Truth」はこちら

 

第2話「Who Sows the Wind」では、問題点が明確になり、女性を誘拐・殺害する連続犯の事件と、ロズvsテッドの事件、両方がからみます。

要素ごとにまとめてみます。

 

 

鑑識ティム・アイフィールドの遺体の検証現場

 

前回のラスト、ロズ・ハントリー警部(タンディ・ニュートン)と鑑識官ティム・アイフィールド(ジェイソン・ワトキンス)は口論となり、もみ合いの末、ハントリーが頭を打って気絶。

殺したと思ったティムが遺体を処理しようとしたところ、ハントリーが目を開けました。

 

その後、ハントリーは出勤。逆にティム・アイフィールドが殺されたことが分かります

 

AC-12スティーブ・アーノット巡査部長(マーティン・コムストン)がティムと連絡がとれないことから自宅に入って遺体を発見しますが、ハントリーに指揮権を奪われました。

↑このスタイルで“遺体処理”しようとしたティム。ですが

●法医学スーツは捨てられていたことが遺留品から判明

●犯人をつかんだらしく指は切り取られていました

 

そして現場では、ロズ・ハントリーが証拠の改竄をはかります!

ハントリーが頭をぶつけた調理台にはハントリーの血痕が残っていました。

KRG-13 として保管されますが、KRG-30 と聞き間違えたハントリー

ティムの法医学スーツから血液を採取し、KRG-30 として証拠保管室に保管します。

聞き間違いに気づいた後、30を13と書いて修正しました。

●さらにもう1本、ティムの血液を採取し保存していました。

 

ここで分かっているロズ・ハントリーが持ち帰った証拠をまとめると

ティムの法医学スーツ

★そこから採取したティムの血液サンプル2本

ノートPC

携帯電話

となります。

  

AC-12 VS ロズ・ハントリーの聴取→担当を外されます

 

そもそもの発端は、女性を誘拐・殺害する連続事件において、ティムがハントリーは証拠を精査していない=都合よく解釈している、鑑識として許せないとAC-12に訴えたこと。

 

ハントリー率いる“トラップドア”が逮捕したマイケル・ファーマーは、精神的にも知的にも弱く冤罪の可能性があるとして、AC-12がハントリーを聴取します。

 

問題点として

●3人目の被害者ハナ・レズニコフの服とファーマーの繊維の一致は1本だけで弱いのではないか

戦利品アクセサリー、最初の2件の繊維もファーマー宅と一致しない

ファーマーは市立病院に入院していたと後から分かった。アリバイになるのではないか

●過去の事件から判明している犯人・目出し帽の男の監視画像から生体観測をしたところ、ファーマーと一致しない

ファーマー宅の足あとは目出し帽の男と一致

 

一つ一つ反論するハントリーの言い分は、「証拠の不在は証拠ではない」ということ。証拠が足りないといっても、ファーマーが犯人ではないとは証明できない。

 

対してテッド・ヘイスティングス警視(エイドリアン・ダンバー)は「君は証拠がないことを認めた」と指摘します。

 

同時に、ハントリーは大学院を卒業し順調に出世、20代で警部補になったが、子供ができて家族のために出世が遅れた。成功を焦っていたのではないか

そして、責任者として適任ではないことを上官に進言するとはっきり告げました。

 

結果、ハントリーは外され、バッケルス警部が“トラップドア”を指揮することに。

お久しぶりです!

シーズン1でトニー・ゲイツ警部に代わって指揮をとったバッケルスさんでした。
当然AC-12とは顔見知り。ケイト(ヴィッキー・マクルーア)の潜入捜査に気づきますが、ヘイスティングス警視と話し、見て見ぬふりをすることになりました。

 

ティムが内通者であることを知ったロズ・ハントリー

 

ティム殺害の証拠を隠匿、利用するロズ・ハントリーでした。

 

ティムのPCを調べたハントリーは、

ティムがAC-12にハントリーの捜査への疑問を伝えていたこと

目出し帽の男の生体観測をし、靴のサイズを割り出したこと

を知り、嗚咽していました。

 

ちなみに、ハントリーが知ったことをAC-12は知りません

ここからハントリーは策を練ります。

ティム殺害を疑われないこと

●真犯人ファーマーに関連づけ、誘拐・殺害の罪をティムにかぶせること

が狙いでした!

 

“トラップドア”の指揮官はバッケルス警部ですが、ティム殺害事件の指揮官はロズ・ハントリーです。

証拠保管室の証拠をすり替え、部下のルパルに再検査させ、被害者レオニーの遺体からティムのDNAが検出されたと発表させ、主導権を奪い返します!

 

ハントリー&ヒルトン警視長が動きます

 

並行して、ティムの携帯の履歴を調査した結果、ハナと連絡をとっていたことが明らかになります。

 

家事代行・清掃の依頼をしたものの、都合が悪くなったのでリスケしたいというテキストメールでした

 

スティーブ達はメールは犯人が送ったかもしれないと考えます。

ハナは、自分が救出されたファーマー宅にティムが鑑識として参加していたことは知りませんでした。

 

そしてハントリーは、以前から自分を認めていると語っていたヒルトン警視長(ポール・ヒギンズ)に接近

 

言葉たくみにAC-12への内通者はティムだったかもしれない、AC-12に捜査の邪魔をされるわけにはいかないと誘導します。

君を外すことには反対だったんだと言うヒルトン警視長、なんだか日和見な印象です。

 

ヒルトン警視長はハントリーを“トラップドア”に復帰させたいと言い、ハントリーはティムとファーマーの件は関連がありますと断言。

 

最後は、汚物まみれのひどい独房で泣き震えるマイケル・ファーマーの描写で終わりました。

 

~~~~~感想~~~~~

 

●事件の問題点、および登場人物の関係性を示した今エピソード、最も印象深かったのはロズ・ハントリーの表情でした。

 

普段は冷静沈着で表情を変えないのですが、自分が否定され、ティムの行動を知って絶望するところ、状況を変えようと署内で画策するところ、ヒルトン警視長を操って演技するところ・・・怖くなりましたよ。

 

静かで強いタンディ・ニュートンにくぎ付けでした。

 

●何度か登場するのが、まだまだ女性蔑視の風潮。

 

注目される大事件の捜査を指揮するロズ・ハントリーは、女性であるがゆえに焦って誤認逮捕をしたと示唆されます。

 

殺された女性たちを名前で呼ばせていたハントリーですが、バッケルスとヒルトンは単に“売春婦”と呼んでいました。

 

ケイトはハントリーに「女性でなければ外されることはなかった」と語っていて、取り入るためではありますが、根深い問題として示されます。

 

●なお、巡査部長であるスティーブ、ケイトともに警部補の昇進試験に合格しています。

この後、昇進が認められるかどうかという警察組織ならではの構造も少しずつ描かれていくようです。 

 

そんなスティーブに、次回、大事件です。

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