カノンの海外ドラマ漂流記

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ドラマ「LAW & ORDER: SVU 性犯罪特捜班」シーズン21 Ep5 感想 ~ ウェルカム・トゥ・SVU。3つの事件が重なった週末

1月20日に就任した、ジョー・バイデン第46代米国大統領。「LAW & ORDER: SVU」に出演したのは、2016年のシーズン18第2話「はめられた犯罪者(Making a Rapist)」でした。

当時の副大統領としてそのままの出演。NYPDでレイプ被害者を救う活動を鼓舞する演説でしたね。

リビア役マリスカ・ハージティとバイデンさん、これ以前から一緒にイベントに登場したり、SNSに登場したりしていました。

 

さて、FOX放送中のシーズン21第5話「真夜中のマンハッタン(At Midnight in Manhattan)」です。

(そういえば、正式にはマンハッタンSVUでした)

 

ひと晩に3件捜査することになったとある週末のお話。着任したばかりのキャット(ジェイミー・グレイ・ハイダーにとっては苦い経験となりました。

 

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金曜の夜遅くに3つの事件が発生したため、全員が週末返上で捜査にあたることになりました。

もちろん検察も。

新人検事補カリシ(ピーター・スカナヴィーノ)はキャパオーバーでパニック寸前でした。

 

【Case 1】夫から妻へのDVを幼い息子アンドレが通報

 

わずか7歳の息子が必死のSOS。

ママが殺される、と911をしたアンドレのためにオリヴィア(マリスカ・ハージティ)フィン(アイス・T)が動きます。

 

しかし、暴力を振るわれた上にレイプされたジョエル・フラーは、夫レオンを訴えないといいます。

離婚したら子供を養えないから、が理由でした。

 

ただただ怖いから、が本当の気持ちでしょう。暴行中の911音声を聞かせてもなかなか訴えることができません。

 

が、パパは普段はトラックに寝泊まりしているというアンドレの言葉をもとにフィンが逮捕。

レイプを取り下げ、暴行罪で起訴します。フィンがしっかりレオンを脅してました。

 

それでも怖がるジョエルに、オリビアが話します。

「あなたのためじゃない。もしレオンがあなたを殺したら息子が一人になる」

常に冷静に被害者に寄り添いながらも、厳しい事実を告げていました。

リビアアンドレのオフショットです。 

 

【Case 2】配車アプリのドライバーに暴行されたクロエ・クーパー

 

配車アプリ「ヘイルミー」のドライバー、モハメド・サイードにレイプされそうになったというクロエ・クーパー

 

ところが、アプリ上では予約をキャンセル、別の客を乗せたことになっていました。

 

クロエが直前まで飲んでいた店の監視ビデオを確認すると、別の車に乗車したことが判明。

63歳のタクシードラーバーの車でした。

 

家を訪ねたフィンとロリンズ(ケリ・ギディッシュ)は、息子のサンジェイ・パテルを逮捕。

配車アプリに仕事を奪われた父とその友人のために、利用者を怖がらせようと思ったといいます。

 

暴行未遂で逮捕はできましたが、モハメドが犯人と思い込んだ被害者、ハディード検事の知り合いだという裕福な両親に悩まされた事件でした。

 

【Case 3】大物弁護士がトランスジェンダーに暴行

 

被害者はトランスジェンダーラキラ・バッカ。風紀課時代のキャットの知り合いです。

車や人相、行動パターンから大物企業弁護士ポール・デイビーズが容疑者として浮かびます。

埠頭で買春・暴行を繰り返していた常習犯で、被害者たちの間では「サイコ野郎」として有名でした。

 

キャットの説得でようやく証言することにしたラキラですが、大金を積まれて翻意。
何人もの被害者がいたにもかかわらず、立件することができませんでした。

 

正義感の強いキャットは、カリシの制止も聞かずデイビースに真正面からぶつかりますが、被害を名乗り出ることが難しい性犯罪では思うように進みません。

 

母親に認めてもらえずに家出をしたラキラ、初めてレイプされたのは14歳だったといいます。

それでも何とか自分を奮い立たせてきましたが、生活は苦しく、時に売春して生き延びる生活です。

 

お金と引き換えに起訴を取り下げた被害者、思うにまかせない法手続きにいら立つキャットにカリシが法廷で言った言葉が「これがSVUだ(Welcome to SVU)」でした。

 

~~~~~感想~~~~~

 

●キャット2件目のSVUでしたが、本当の意味でのデビュー戦になりました。

 

まだまだ青いキャラクター。

被害者側の複雑な事情と手続きの難しさを実感したようなので、ここでめげずに頑張ってほしいところです。

 

補足しますと、カリシは「事件だけを見て彼女の心を見落としていた」と言ってました。

 

●慌てることも多かった新人のカリシ。

でもオリビアが落ち着かせて捜査方針を誘導します。判事も見守ってくれるタイプでよかった。

混乱していても判断は的確でした。

 

ラキラに「その靴で検察官? 警官みたい」と言われていたのは忙し過ぎたからということで。
しかも

余裕のないSVU。ロリンズがカリシに本音をぶつけます

金曜の深夜、土曜、日曜と総出で捜査をし、そのまま罪状認否に突入する過酷さでした。だんだん余裕がなくなって大きな声をあげることも増えてきます。

 

なかでも切なかったのがこの2人。

 

カリシが抜けたから人手不足で捜査できないとロリンズ。

検察に行くことに賛成してくれたじゃないかと言うカリシですが、本気でそう思ってたの? 私はパートナーに見捨てられたのよ! と叫ぶロリンズでした。

 

カリシが気づいてないわけないと思うけど、2人とも言葉にはしなかったんですよね。ここで爆発ですか・・・。

これだけ事件が一度に起きて切羽詰まった状態だと、つい本音もでるというものです。

 

全員、罪状認否まで帰宅不可、でしたから↓

リビアですら、日曜の午後に「週末の予定は?」と聞いてフィンにあきれられてます↑

 

●3件同時進行という珍しいパターンでした。

しかもどの事件も大きすぎず、小さすぎず。ひねりもあってよく出来た構成だと思います。

配車アプリの話だけは、もう少し被害者家族に何かあるんじゃないかと思ってしまいましたが、わりとシンプルな事件でした。

 

 

次回、豪華ゲスト出演です。

1年目のオリビアです。シーズン1(1999)↓

 

 

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