カノンの海外ドラマ漂流記

気ままな海外ドラマ中心のブログです。ネタバレ記事中心です。

ドラマ「ライン・オブ・デューティ」シーズン4 Ep6 感想 ~ ロズ・ハントリーの事件決着! 新たな謎も Netflix

2017年放映の「Line of Duty」シーズン4ネタバレ感想です。前回(第5話)はこちら。メインキャスト3名についてはこちらへ。 

 

シーズンフィナーレ「Royal Hunting Ground」で気になるのは、
❶こんがらがった糸をどう解きほぐすのか 
❷汚職警官の組織そのものに迫ることができるのか。

 

整理しながら感想をまとめてみます。

いろんな証拠や捜索が続いて、一瞬も気を抜けない展開でした!

 
 
 
この投稿をInstagramで見る

Vicky McClure(@vicky.mcclure)がシェアした投稿

 

 

まだ一つも解決していない3つの事件。
●目出し帽の男が女性を誘拐・殺害していた連続事件
●鑑識ティム・アイフィールド殺害事件

●スティーブ・アーノット君襲撃事件

 

ロズ・ハントリー警部(タンディ・ニュートン)が殺害したティム・アイフィールド以外は、シーズン1ジャッキー・ラバティ事件と同じ組織が関わっていると思われます。

 

ロズは夫ニックをアイフィールド殺害犯に仕立てて逮捕しました。
誘拐・殺害犯にされたマイケル・ファーマーともども冤罪です。

 

ファーマー、アイフィールド共に女性の誘拐・殺害犯ではないところまで分かりましたが、真相解明はできずまだ釈放されていません。

 

第6話の公式トレーラーです↓

 

このエピソードで大きく動いたポイントは【ロズの腕の怪我】【ロズの事件後の足取り】【ティム殺害の物証】でした。

そして、【汚職警官の組織】の一端が垣間見える展開。

 

気になるキャストとポイントごとにまとめます。

 

【気になる登場人物】お互いの役割、関係性は?

 

■ニック・ハントリー(リー・イングルビー)

序盤はロズの夫のつらい尋問が続きます。

ティム殺害の夜、ロズを尾行したのは不倫していると思ったからだと話しますが、当然信じてもらえません。

ロズによって、ティムのDNAをセーターにつけられるほどでしたから。

 

ついに弁護士ジミー・レイクウェルに「ロズはAC-12を恐れていた。彼らに話をしたい」と伝えますが、レイクウェルは無視してました・・・。

 

■殺人班サム・レイルストン巡査部長(アイーシャ・ハート)

前シーズン、デントンとのことが気になってスティーブとは別れてました。

今回、ニックが別の署での尋問を希望したことから、中央警察の殺人班として登場。尋問と捜査を担当します。

アメドラの殺人課に相当する部署ですね。

スティーブに申し訳なく思ったらしく、尋問録画を見せてくれるなど、便宜を図ってくれます。

 

■殺人班ハーグリーブス警視正(Tony Pitts)

サムの上司で、準レギュラー的に登場。いかにもコワモテで武闘派の役回りです。

シーズン2では凶悪犯罪課。この頃のスティーブのガールフレンドがロジャーソン巡査部長でした。

 

■AC-9ジェイミー・デスフォード巡査(ロイス・ピアソン)

ヘイスティングス警視(エイドリアン・ダンバー)と折り合いが悪くAC-12を去ったジェイミー。
ヒルトン警視正(ポール・ヒギンズ)のもとでAC-9に異動していました。

AC-9(Anti-Corruption Unit 9)は、シーズン2でドットやエイカーズがいた部署で、AC-12の関連機関ですが、主に証人保護などを担当しています。

 

ヒルトンの部下として、AC-12に対抗する役回り。サム・レイルストンたち殺人班と協力し、ニックの取り調べにあたっていました。

 

そして、驚きのキーパーソンになるのでした・・・。

 

■弁護士ジミー・レイクウェル(パトリック・バラディ)

ニックの友人。ロズも面談の際にレイクウェルに同席を頼みます。

ニックの頼みを無視するなど怪しい行動が増えてきました!

 

■ジョディ・テイラー巡査(クラウディア・ジェシー)

ひたすらロズを信じて忠実に従います。ロズと子供たちがホテルから自宅に戻るときに付き添い、世話をするのもこの人。

ロズの指示でAC-12の動き、通話記録を探ります。そして思わぬ大発見が!

 

【ロズの腕の怪我】
ティムから感染したと判明

 

感染症を起こし腕を切断する事態になったロズ。

尋問でニックが、感染したのは黄色ブドウ球菌と医師に聞いたと言うのを見て、ケイト(ヴィッキー・マクルーア)が捜査。

 

病院に保管されていたロズの検体ティムの目出し帽に残った組織から同じ菌だと分かりました!
争った際にティムから感染したことはDNA検査並みに確実だそうです。

 

【ロズの事件後の足取り】
空白の3時間を総動員で調べます

 

事件の捜査を熟知しているロズ。遺体発見直後の24時間は集中的に捜査されることから、その間は証拠を保持し、24時間たった後に処分したはず

 

こう考えたAC-12は、チーム全員で残業、交通カメラを調べてロズの車を探します。

そして、深夜3時間だけカメラの無い場所に行っていたことが判明。

 

もちろん携帯の電源はオフ。時間がないなか証拠を処分するなら、知っている場所(適した場所)に違いないと気づいたスティーブ(マーティン・コムストン)達は、以前ロズが捜索した事件で証拠が遺棄されていた場所を突き止めます。

 

ヒルトン、ジェイミー、サム達もやって来まして妨害されましたが、ついに物証を発見しました!

 

【ティム殺害の物証】
ロズの面談。他の事件も解明へ!

 

見つかった物証とは、ティム殺害に関するすべて

ティムのリュック、血痕つきの服(殺害時ロズが着ていた)、ティムのグレーのスエット(DNA付き。ロズが着替えた)、鑑識スーツ(ティムが着ていた)、目出し帽・手袋などティムが着用した服、ティムの携帯電話、ティムのノートPC、切断された指、電動ノコギリ。

 

ロズの隠蔽工作が明らかになり、ティムがロズの腕をひっかいたことも証明され、ロズ・ハントリー警部、観念しました。

「多くのミスは犯行直後だから完璧を期した」と警官らしいお答え。

正当防衛の証明は難しい、子供達には親が必要だから夫を無罪放免にしてくださいと話し、さらに。

 

この場で、私はまだ警官ですか?」 とヘイスティングス警視に聞き、なんとロズは自分の弁護士ジミー・レイクウェルを逮捕!

 

今回の陰謀に関わったのは、何とこの3人!

 

決め手はジョディが調べた通話記録でした。

 

スティーブがニックの事務所近くで襲われた時のもの。

ロズは、ニック、レイクウェル、スティーブ3人の通話記録を調べさせていました。

 

分かったのは、スティーブの訪問をニックがレイクウェルに電話で相談した後。

 

・レイクウェルは未登録の使い捨て携帯1から未登録2に電話、2は未登録3に電話
・未登録3は、モスヒース地区からスティーブを襲った場所に移動。
・さらに過去に移動した位置から、ハナ誘拐もこの人物だったと分かりました。

 

さらにさらに、未登録2の番号は、ロズがホテルで誘われた時ヒルトンが渡した番号でした!

 

ここで、別室からモニターを見ていたジェイミーがヒルトンに連絡!

ヘイスティングス警視と武装警察が逮捕に向かったとき、ヒルトンは逃げた後でした。

ジェイミーはスティーブに嘘をついてレイクウェルを連れ出そうとします

が、スティーブはエレベーターを止めて脱出を阻止。

ヘイスティングス警視たちが目出し帽の男を撃って突入し、銃を持つジェイミーを止めることができました。

 

後日、ヒルトンが遺体で見つかります
シーズン3、民生委員のロイドが発見されたのと同じ場所で、殺されたに違いありませんが、自殺として処理されました。

 

つまり。

●今回の陰謀に関わったのは、ジェイミー、レイクウェル、ヒルトンの3人。
●レイクウェル→ヒルトンが仲介してスティーブを襲わせた。
●実行犯は、トミー・ハンター関連事件までさかのぼる。(誘拐・殺害などは1人じゃないらしい)
●レイクウェルは組織をとても怖れているようで、証人保護プログラムを辞退し供述を拒否。
●マイケル・ファーマーは釈放され祖母と暮らしている。
●ロズは10年の刑。ニックとの婚姻は継続。

 

ヒルトン警視長がヘイスティングス警視に適用した規定15は解除され、汚職警官と見なされることはなくなりました。

 

が、汚職警官組織の元締め「H」は謎のままです。

 

~~~~~感想~~~~~

●シーズン4も面白かったです。

緻密な構成にうなりました。そして最後は怒涛の展開!

 

でもほとんどは派手な銃撃戦やアクションとは無縁で、これまででも心理戦の要素が大きかったと思います。

タンディ・ニュートンのおさえた演技で引っ張りました!

本当に微妙な表現が上手で惹きつけられる女優さんです。

 

それだけに会話や細かい表情のどこも見逃せなくて、やっぱり・・・疲れましたけど・・・。

 

●ヒルトンに利用された、手玉に取るつもりが逆にだまされたと知った時のロズは悔しそうでしたね。

 

スティーブが、ヒルトンはあなたの行動を読んでいたと語った通り、ロズの仕事上のプレッシャーを利用したのでしょう。

 

そしてしつこくセクハラしていたのは、リクルートの一種かも。

 

誘いに乗ってくれれば脅しのネタにも使えて一石二鳥、汚職警官の仲間にできると思ったからに違いありません。

 

●あんまり楽しそうじゃなかったハントリー家。

ロズとニックが離婚しなかったのは不思議です。妻に殺人犯に仕立てられたのに!

 

が、ニックのほうが尽くすタイプのようなので、妻の立場が弱い方がうまくいくのかも。

 

●食中毒でよく聞く黄色ブドウ球菌。

健康な人でも2~3割はもっているらしく、今回はティムの鼻に常在していた菌が異常増殖し、ロズの組織に入ったらしいです。

 

それから、ロズがティム宅の血しぶきをティムの血とすり替えた時間も車の移動で割り出せたようですね。

 

●通話記録。

確かに警察は弁護士の電話までは調べなかったのでしょう。

 

なぜロズがレイクウェルを調べたかはっきりとは描かれませんが、ファーマーとのつながりを知ってショックを受けていましたから、やはりファーマーの情報の出どころかも。

 

●しかしなー、ジェイミーがー!

お気に入りキャラだったので残念。後のシーズンでの再登場を期待したいです。

 

●結局、汚職組織全体の解明はできませんでした。

トップと思われる「H」を探すものの、ヒルトンにそんな度量はないと言われていましたから、大物ではなかったようです。

 

ジャッキー・ラバティ事件を起こした組織と連携していることは分かったので、今後に期待です。

 

犯罪組織と汚職警官「H」、シーズン5での解明に期待です。

  

 

f:id:kanon221:20200713223833p:plain