カノンの海外ドラマ漂流記

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ドラマ「LAW & ORDER: SVU 性犯罪特捜班」シーズン21 Ep7 感想 ~ 人身売買の闇はより深く、大きく(★追記あり)

組織的な性犯罪・人身売買というのはいやなもんです。一部を救えても全てを撲滅できないから。
さらにスケールが巨大化している、という話でした。

 

FOX放送中のシーズン21第7話「チャイナタウンの闇(Counselor, It's Chinatown)」ネタバレ感想です。 

(いちばん下、「感想」記事中に追記★があります)

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発端はチャイナタウンのマッサージ店

フィン(アイス・T)ロリンズ(ケリ・ギディッシュ)キャット(ジェイミー・グレイ・ハイダー)も一般市民のふりして捜査中。

 

「スイート・ジョイ」というマッサージ店が売春をしているとして、人身売買対策班チン巡査部長と共同でドラゴンスレイ作戦を進めています。 

逮捕した店主は通称「ママサン」。働かされていた女性たちは保護し、ママサンを通して組織の黒幕を追及しよう、という作戦です。

 

摘発には検察も同行。カリシ(ピーター・スカナヴィーノ)は非常階段から落ちそうになった店員メイメイの命を助けました。

 
 
 
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全体の指揮をとるのはオリビア(マリスカ・ハージティ)です。  

ママサンの他、用心棒のチャーリー・フーも逮捕。供述から分かったことは

ママサンはアメリカ滞在30年。元は売春をさせられていた。満足に食べられず、殴られていたらしい。自分はそんなことはしない、母親のように面倒を見ていると言います。

●チャーリーの供述をもとに、マッサージ店各部屋に監視カメラがあったと突き止めます。

 

何層にも及ぶ搾取の構図。本当の黒幕は?

メイメイは、裏切ればサンフランシスコの弟に危害が及ぶとして証言を拒否

↑チャーリーと逃げる約束をしていたリリーは明るく前向きな女性で、証言する予定でしたが直前で翻意。

中国本土にいる母親が銃をつきつけられた写真が送られてきて、裁判所のトイレから身を投げてしまいます。

 

家族が脅されているため、仕事をやめることができないシステムになっていました。

 

が、何とか監視カメラの画像から捜査を進めます。
チン達と協力し、ロリンズ&キャットがセレブな女性に扮して声をかけたり。

●最初に浮かんだのは、通称“腐った卵”テオ・パパス
レイプでも何をしても許される、しかも店のおごりという乱暴な男でした。

●そしてその友人、リック・オーリン
不動産仲介業で、店からの賄賂を家賃といって受け取っていました。↑でロリンズとキャットにはめられたやつです。

●さらに、リックの父アビ・オーリン
11のビルをマッサージ店に貸し、女性たちは幾つもの店を転々としながら仕事をさせられていました。

●分かったのは、スネークヘッドが密入国させていること。

●黒幕は富裕層のアーサー&クリスティン・チャン夫妻。多くの企業をもち、美術館の理事もしている典型的なパワーカップルでした。

●チャン夫妻が経営する旅行代理店の代表レスター・ピンを逮捕。
店の地下が拠点で、中国の村から女性たちを呼び寄せる人身売買業者でした。ここで帳簿などの証拠を集めます。

 

ハディード主任検事の方針は、チャン夫妻は大物だから確たる証拠が必要ということ。

麻雀店でオリビアがママサンから得た情報がもとになっていました。

ママサンの娘は大学入学が決まったばかり。私が電話したら入学は取り消される、ときっぱり脅してました

 

狡猾なセレブ夫妻の奥の手は・・・

 

チャイナタウン慈善協会の式典中にチャン夫妻を逮捕。

妻のクリスティン・チャンは、子供の頃に文化大革命があった、身一つでこの国に来た、自分と同じような何千人もの少女たちを助けて来たと涙ながらに語ります。

 

が、オリビアは「犯罪は正当化できない」と拒否。

武装した護衛付きのバスで女性たちを送迎したり、恐喝、マネーロンダリングなども行っていたチャン夫妻。

自分は道を踏み外した、罪を償うと泣きながら告白した夫人は起訴されました。

 

しかし! 罪状認否で覆されます。

連邦政府が介入し、NY州の訴訟は止められ、チャンは連れて行かれました。
夫は見逃すという司法取引ができていたにも関わらず、です。

 

納得できないカリシにハディードは、「上司が承認していた。私は何も知らなかった」と言います。

ハディードは「だから簡単に告白したのね」。カリシは「誠実な告白だった」と言いますが、秘かに手を回していたのは明らかです。

 

護衛していたリリーを失ったキャットは特に大きなショックを受けていました。

キャットは長続きしないかも、というフィンがシビアでした。現実的でもあります。

 

テオは懲役7年。リックは逃げ切る可能性がありますが、女性たちの借金問題はチャンが支払うことで決着しました。

メイメイは弟と助け合って生きていくことに。

「助けた命には責任がある」という中国のことわざが出てきますが、カリシに助けられたメイメイは「ことわざはもう忘れて」と再出発を誓うのでした。

 

~~~~~感想~~~~~

●ママサンMAMASANて元は日本語のようです。東アジア系の女主人、転じてこういう使われ方があるらしい。由来はわかりませんが。

正式な役名はイブリン・リー。「私はラブ・リーガル」のテリーですね! マーガレット・チョー、 上手かった。

被害者が加害者になって抜け出せない連鎖がリアルでした。

 

リリーは「ニュー・アムステルダム」カプール先生についてる若手の医師だったような。

 

●今回は、捜査の展開としてはオーソドックスだったと思います。密入国組織・人身売買業者の闇はますます深く、巨大になっているということでしょうか。

連邦政府にもコネがあるエスタブリッシュメントというのは始末がわるい。スッキリ勧善懲悪に終わらないリアリティもSVUですね・・・。

チャン夫妻はこのままおとがめ無しでしょう。

 

●前半は久しぶりにカリシが走ったり登ったり。検察になったのに警官の血が騒ぐ感じがカリシらしくて楽しかったです。検事はこんなことしませんて。

でもチャンの告白は絶対「誠実」じゃないから。ハディードが本当に知らなかったのか? この人のキャラだと気になります。

 

●他に印象的だったのは、ショックを受けていたキャット。自己主張が激しいのに無言で飲み込む演技、引き込まれました。

それから、アビ・オーリンVSオリビア。視線だけで憤りの大きさが伝わってきます。

 

●ロリンズ&キャットのセレブなおとり捜査のヴィジュアルは素敵でした♪

 

●最後に、本国で盛り上がっている新スピンオフ「LAW & ORDER: ORGANIZED CRIME」

(追記です★2021/2/7★本日、こちらによるとコロナ陽性の影響で一時製作休止と報道されました。4月1日放送は問題ないだろうとのことですが、しばらく様子を見るみたいです。)

 
 
 
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第1話の放送は4月1日に「SVU」とのクロスオーバーで始まると発表されました。

VARIETYとかEntertainmentWEEKLYとか。

 

まず21時の「LAW & ORDER: SVU」でオリビアとエリオット・ステイブラー(クリストファー・メローニ)の再会エピ。そのまま続けて22時「LAW & ORDER: ORGANIZED CRIME」が始まるらしい。

まとめて2時間スペシャルです★

 

先週書いたディラン・マクダーモット、第1回から出ますよね? しかもタマラ・テイラーもメインキャストとか!「BONES」のサローヤン博士です💖

ディック・ウルフ作品は「シカゴ」シリーズに加えて「ORGANIZED CRIME」と今後のクロスオーバーはさらに複雑になりそう💦

だって日本では放送が前後することがありますからね。楽しみが増えましたけど。「FBI」はNYだけど他局(CBS)だからからむことはないのかな。

 

次回はロリンズの過去と関係するお話になります。

 

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