カノンの海外ドラマ漂流記

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ドラマ「LAW & ORDER: SVU 性犯罪特捜班」シーズン21Ep11 感想 ~ 被害者のタフな行動を援護できるのか

FOX放送中のシーズン21第11話「報復の絵筆(She Paints for Vengeanceネタバレ感想です。

 

タイトル通り、画家志望の女性(というか売れない画家)がレイプされ、闘うというストーリー。

 

前半は被害者がんばれ、後半はカリシ頑張れの回でした。カリシが本格的に公判を担当する初めてのケースだったようです。

 

3月はどうにも仕事が忙しく・・・ドラマを観るまとまった時間がないのですが、配信を逃すとまずいのでこれだけはまとめてみます。

 

↑監督はオリビア役マリスカ・ハージティだったそうです。

 

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ストリップクラブで働くモニカが被害者

 

舞台はストリップクラブ「トパーズ」。お金持ちのお客にVIPルームに誘われたモニカ・ルッソ(トーニャ・グランツ)

 

モニカは絵を描き続けていますが生活は苦しく、ストリップクラブでダンサーのアルバイトをしていました。

 

そこでレイプをされ、泣きながら帰ります。自転車もタイヤが盗まれていて、打ちのめされた一日でした。

警察に訴え、何度も電話で問い合わせますが、一か月間捜査が進んでいる様子はありません。

 

街に絵を描き、動画をアップして抗議するモニカ

「絵で奴らに戦いを挑む」というモニカ。(↑ノアが見つけました)

レイプされたこと、「無能な警官ドニー」が対応しなかったことなどを絵に描き、ポスターのように貼ったりビルボードに掲出します。

 

ブタに警官の制服を着せ、悪魔が槍で女性を指している絵でした。

当日の事件を調べ、所轄の警官がSVUに回さず、店長の言葉通りに訴えはウソだとして破棄していました。

 

手に鳥のタトゥーを入れた金髪の女性、VIPルームでレイプされたということが分かり、周辺の店を調べて特定しました。

 

ストリップクラブの店長は元警官、容疑者はスポーツ選手

 

「男性の刑事が不足している」という理由でフィン(アイス・T)に連れ出された検事補のカリシ(ピーター・スカナヴィーノ)。2人で問題の店「トパーズ」に向かいます。

対応した女性は、フィンが警官だということに気づいていました。

この後も繰り返し店を訪ねたフィン達は、店長のジャレッド、以前対応してくれた女性から話を聞き出します。

 

分かったのは

店長は元警官。モニカが被害届を出した警官ドニーに手を回し、届を破棄させた
●店では、店長たちにお金を渡せば特別奉仕を受けられた。
●VIPルームを使っていたのはマーキービウス・ライアン。現在は有名ステーキ店オーナーで元一流アメフト選手
●モニカは店を辞め、“監獄” ことSMクラブに転職。ルールが決まっているので客に襲われる恐れがないため。
●マーキービウスは過去にも女性に暴力をふるってお金で解決していたが、お金に固執する元妻は詳細を明かさない。

 

モニカの警察に対する不信感は根強い

 

SMクラブでモニカを見つけたオリビア(マリスカ・ハージティ)ロリンズ(ケリー・ギディッシュ)ですが、モニカは警察を信用せず、聴取にも協力しません。 

 

犯人と警察に思い知らせる、破滅させてやるという気持ちで絵を描いていました。

 

オリビアは「絵を描いたのは気づいてほしかったからでしょう? 私が気づいた(I'm here)」と説得し、当日の状況を聞き出します。

 

●レイプをするとき、顔から表情が消え、力でねじふせてきた。
最初に800ドル、終わってから200ドル渡された。

 

そんなとき、店から嫌がらせをされたモニカは、警察には頼らないとさらに過激化。

マーキービウスのステーキ店にチェーンで自分を縛り、犯行を訴えて多くの客に動画を撮らせ逮捕されます。

 

強気な弁護士×被害者が独自の行動。過去の被害者が名乗り出る

 

オリビアは、モニカに支援を約束し弁護士を紹介。

前回までのゲッツ事件の被害者たちを担当している弁護士ダーラ・ミグラニ(マウザム・マカー)です。

 
 
 
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(↑オフショットです)

 

モニカ同様、行動力があって正義感の強い女性です。

この2人がいっしょになってNYPD前でスピーチ。被害者女性に名乗り出ることを呼びかけました

 

そうしてマッサージ師とスポーツ記者だった2人の女性が名乗り出ます。

いずれも、無表情になり、暴力をふるう手口は類似。マーキービウスの犯行は間違いないと思われます。

 

しかし、モニカを含めた3人の被害者を会わせたことで口裏を合わせたとされ、新たな2人は証人として認められませんでした。

証人はモニカ一人で進めることになります。

 

カリシの初公判は大苦戦

 

犯行を証明する手立てが少なく、もともと形勢は不利でした。しかも相手は敏腕弁護士エラナ・バース。度々登場する強敵です。 

 

モニカは弁護士の尋問に誘導され、予定になかったことまで口走ってしまいます。

 

画家として食べて行けないからお金を受け取った、SNSで話題を集めている、自分をさらすのがダンサーでしょう? と攻められ、自分はパフォーマーだと叫んでしまうモニカ。

「今も演じているのね」とお金目当てとされてしまいました

 

カリシはオリビアに、惨殺された気分だと言い、退職願を書くほど追い詰められています。

陪審の印象を気にしてモニカをかばえなかったことなど後悔ばかりですが、オリビアは、また立ち上がればいい、と励まします。

 

被告人に証言台で罪を認めさせます

 

被害者だけが責められる状況を変えるため、モニカとカリシはマーキービウスを挑発

「私に立ち向かいなさい。何が怖いの」と証言台に引きずり出すことに成功します。

 

自信満々のマーキービウスに対し、女たちは有名人が好きだ、面倒だからお金を払っているだけ、有名人を拒絶する女はいない、大物と寝たいだけと言わせ、性行為をやめるつもりは全くなかったことを認めさせました。

 

↓評決を待つ3時間、カリシは吐いてました・・・。「評決待ちの重圧が今まで以上だ」というのは検察ならではですね。

 

 

結果は有罪。モニカはオリビアに抱きついていました。

 

 
 
 
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最後は新しいビルボードを見上げるシーンで終わります。

翼をつけたオリビアとカリシが描かれていました。

 

~~~~~感想~~~~~

 

●SVUにしては爽やか(?)なエンディングでした。希望は必要ですからね。

アメコミ風の強いヒロイン×2人の天使がポップでした😅

 

タフなモニカ、格好良かったけど、協調性も大事です。オリビアのように信頼できる警察官に会えたらもう少し話を聞かなくては。実際は色んな人が関わってくるから難しいのでしょうけど。

 

●バースVSモニカ、カリシVSマーキービウス、法廷シーンは両方とも見ごたえがありました!

 

警察と検察、両方を描くのが LAW & ORDER ですから、いよいよ検事(補)としてのカリシの活動も本格化すると思われます。

 

法廷劇のやり取りはやっぱり面白い。

 

●このバース弁護士、凄腕つまり強敵、でも公平な人物として登場することが多いです。元検事だったかな。

好敵手として秘かに気に入っていたので調べてみたら、演じるのは Jenna Steran。俳優一家の生まれで、「SVU」にはすでに15話に出演。

 

さらに、本家「LAW & ORDE」・「LAW & ORDER: CRIMINAL INTENT」にも何度も登場していて合計9キャラクターを演じていました。

1回かぎりの被害者・容疑者役もありますが、検事や判事役が多いです。

 

ミグラニ弁護士も久しぶりの登場で、ともに準レギュラー的な司法関係者ということですね。キャラが立っているので楽しみです。

 

判事の出番はいつも短いのですが、キャラをきちんと描くところ、ドラマの作り方としていつもいいなと思ってしまいます。今回の女性判事は、性犯罪の被害者に理解を示しつつも厳格に法を執行する人でした。

 

●それにしてもカリシの初舞台は厳しかったですね。検察に入ってからずっと余裕がなくていっぱいいっぱいでしたから。

 

それでも最初はロリンズのことを心配していましたが、後半は心配されるばかりでした。

 

最初の罪状認否、同僚に頼んで自分に代わってもらうシーン、ついでに残りもよろしく、なんてあんな風に担当は決まるんだろうか?

ものすごい数の案件があるのでしょうから、そうかもね、とクスっとしてしまいました。

 

どんな法廷ドラマ・弁護士ドラマでも、お金持ちの弁護士や企業弁護士と違って、公務員である検察は大変なんだという話がよく登場しますから。

 

●それから、すぐに自分で行動するキャットをたしなめるシーン。

いつもはフィンが多いけど今回はロリンズでした。こうして新人は育っていくのかな。頑張ってほしいですね。

 

 

 

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