カノンの海外ドラマ漂流記

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ドラマ「LAW & ORDER: SVU 性犯罪特捜班」シーズン22Ep3 感想 ~ ロックダウンのなかでの殺人

FOX放送中のシーズン22第3話「藪の中(Remember Me In Quarantine)」ネタバレ感想です。

 

本国・米NBCでの放映は2020年12月3日。

コロナ禍まっただ中、ロックダウン中のニューヨークです。

 

苦しい社会状況そのものがテーマでした。

 

予告編トレーラーです↓

 

 

失踪したイタリア人留学生の遺体を発見

 

閉塞感でいっぱいのなか、イタリアのロッシ警部補からオリビア・ベンソン警部(マリスカ・ハージティ)に電話がありました。

 

NYに留学中の娘マリアと連絡がとれない、と父親から捜索を依頼されたとのこと。

 

↓頑張ってイタリア語でビデオ通話中のオリビア(時々英語になる)。フィン(アイス-T)によると、身振り手振りが大きくなるのですぐ分かるそうです。

 

アパートと近隣を探し、フィンとキャット(ジェイミー・グレイ・ハイダー)が遺体を発見しました。

 

検視はワーナー医師。久しぶりの登場で嬉しかったけど、遺体の山という状況で疲れ切っていました。

 

被害者マリアとルームメイト、そしてロックダウン

 

NYの厳しい状況が描かれます。

●市民はロックダウンで外出はできず、もちろんマリアは帰国できません。コロナに感染した父親の身を案じていました。

 

●警察はデモへの対応で忙しく、殺人事件も急増して激務だったようです。

マリアの遺体を調べたところ、精液はあったもののレイプとは断定できません。が、人手不足のため、SVUで捜査を進めることになりました。

 

 

ルームシェアをしていた留学生マリアと同居人たちをまとめます。

■被害者マリア・フェラーロ

・失踪して1か月。ミラノからの交換留学生。父はミラノ在住、コロナに感染した。

・学校の寮が閉鎖され、家主ブラッドのアパートでルームシェアをしている。

・部屋の床と壁には血痕を漂白したあとがあり、ここで殺されたと思われます。

・頭部を殴られ、遺体はブラッドのホッケーバッグに入れられ、(同じ建物?のレストランの)冷凍庫に隠されていました。
冷凍庫に入れられた時点では生きており、数時間出ようともがいて爪が割れていました。死因は窒息死。
・薬物と2人分の精液が検出されます。
・同居人の騒音や薬物、自宅隔離・感染防止策を守らないことに不満でした。

 

■家主ブラッド

・両親はハンプトンズ在住。いかにも甘やかされたお坊ちゃん。

・事件の夜は両親の家に行っていたと言いますが、婚約者の妹に会うため戻って来ていたことが判明。

・ルームメイトのレクシーの提案で、家賃の代わりにセックスをしている。

 

■同居人レクシー

・マリアと同じ演劇学校に行っている。

・大音量で音楽をかけ、クスリをやり、違う男たちを連れ込む。

・コロナは怖くない。マスクなんかしない。大勢が死んでいくなか、私は生を実感したいの、と勝手ばかりほざきます💢

・何度もウソをつき、供述を変えます。
事件の夜は、もぐりのバーで知り合った男性ショーンを連れ帰り、マリアにクスリを飲ませて3人でセックスをしていました。

 
 
 
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■同居人ペリー

・真面目でマリアと同じようにレクシーたちに不満を抱いていました。

・マリア失踪の一週間後にアパートを出る。理由は騒音とクスリ。

・事件の夜は、騒音のためヘッドホンをしていたので何も見聞きしていないと供述。

・ホームレスへの支援活動をしていて、食料や古着を寄付していました。

 

■レクシーが連れて来たショーン

・窃盗や薬物の前科がある黒人男性。

・マリアのパスポートやアクセサリー、アパートの備品を盗んだことから逮捕される。

・マリアにクスリを与えてセックスをしたが殺してはいないと供述。

➡そして実は、唯一の正直者でした💦

 

同居人たちのウソが次々と発覚

 

全員、保身のために身勝手なウソばかりついていたことがわかります。

 

薬物と盗品からレクシーとショーンを逮捕

騒音に文句を言うマリアをなだめるためにクスリを与え、セックスしていたことをが判明します。

 

が、状況証拠ばかりで暴行と殺人には結びつきません

証拠がための捜査中だったのに、ニュースとなり、イタリアでも大きく報道されてしまいました。

↑ほんとうのキャスターさんらしいです。

 

事件の前、マリアとセックスしたもう一人はブラッド。その後、婚約者の妹に会っていたことを知られないよう、ずっとハンプトンズにいたとウソを言ったのでした。

そしてやっと、ペリーがマリアの部屋を片付けていたことを話します。

↑取り調べでもソーシャルディスタンス。

 

ペリーが支援センターに寄付した服のなかにマリアのものがあったことから、

 

フィンとロリンズ(ケリー・ギディッシュ)がペリーを問い詰めると、(クスリの効果が薄れてきた)マリアに拒絶され、押し返したときに頭を打ったことがわかります。

ペリーはマリアに好意をもっていましたが、死んでしまったと思い、ロザリオを持たせて冷凍庫に運んだのでした。

そして、感染して命が短いと思われていた父親に「無事よ。会いたい」というメールを3回送りました。娘の死を知らせて苦しませたくなかったそうです。

 

最後、オリビアは回復したマリアの父、ロッシ警視と話をします。

「すべての命は尊い」とうロッシ警部補に「それを守るのが仕事」と語るのでした。

 

~~~~~感想~~~~~

 

●レクシーみたいな勝手なヤツ、ほんとーに迷惑ーーーッ💢 とムカムカしながら見てしまいました。ほんとにもう。

それだけ、レクシー役の女優さん、上手かったです。

  

そもそも爽快感とかスッキリ感を求めてはいけない作品ですが、いつにもまして気が重くなることが多かった。

 

このモヤモヤを感じさせることが感染防止策の徹底につながっているとよいですね。

社会全体で対応を呼びかけなくてはいけない、追い込まれている感も伝わってきました。

 

日本とは比べ物にならない厳しいロックダウンだったわけで、もう時間の感覚もないという言葉はリアルだったと思います。

だからみんなレクシーに辟易しながらも一方的に責めることはしなかったのかな。

 

マスクや消毒、ソーシャルディスタンスの話もたくさん出てきました。↓今回は、ひたすら困って焦ってたカリシ(ピーター・スカナヴィーノ)も。

マスクして話していて、近づくと外すのはなぜだろう? と思ったりもしましたが。

 

●事件自体はシンプルで、きっとこいつに違いないと思ってしまいました😓

みんなウソでごまかしていましたが、ショーンは黒人だったから話すと誤解されると思った、というペリーのウソはつらいですね。

 

このエピソードは、もともとはシーズンプレミアの予定だったそうです。

また、パンデミックで制作中止に追い込まれた後、再開して最初に撮影したエピソードだったので、とてもたくさんの制約があったといいます。

撮影現場は大変だったと思います。

 

それから、劇場が閉鎖されたため、多くの舞台俳優を積極的に起用した今シーズン。アパートの住人たちは、みなオフブロードウェイなどで活躍する俳優や歌手でした。

ショーン役の Jelani Alladin は「FBI」S2にも登場しています。

 

●NBCでは、今週第8話が放送される「LAW & ORDER: ORGANIZED CRIME」。

早くこんなふうに一度に見られると嬉しいな。

 

 

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