カノンの海外ドラマ漂流記

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ドラマ「LAW & ORDER: SVU 性犯罪特捜班」シーズン22Ep5 感想 ~ ストーカー男と対決! 犯人の立場で考える

FOX放送中のシーズン22第5話「幻の恋人(Turn Me On Take Me Privateネタバレ感想です。

 

ネットで恋した相手をレイプしたストーカー男の事件でした。リアルに怖いです・・・。

 

後半は法廷がメインで、検察官カリシの成長ストーリーでもありました。

 

 

 

 簡単あらすじ~~~性的なネット配信中に現実にレイプされる

1人で性的なコンテンツを配信し、視聴者とチャットしながら利益を得ているゾーイ↓

レイプされる役を演じていたところ、侵入者にほんとうにレイプされる事件が起きました。

 

ゾーイのチャンネルを視聴していたユーザーの一人がスマホで画面を撮影、SVUに通報したことで捜査を開始。

 

犯人はやはり熱心なユーザーでした。ゾーイがチャットで自白を引き出し(本気で愛し合っていると思っているので全然悪びれてない)逮捕するものの、犯意を否定。

ついに、自分を弁護すると言い始め、裁判が始まります。

犯人ゲイブは、“愛と言う名の罪”だと主張、自信たっぷりに証明しようとします。

ネット動画のせいで陪審員の心証が悪い被害者をどう守るか、戦略が問われました。

 

主なキャストを通して事件を紹介します

■被害者ゾーイ・カレラ(ネットではケンドラ)

大学院で社会福祉を学ぶ学生。カトリックのボランティアで食料を配る活動もしている。父の老人ホームの料金、自分の学費を稼ぐため、コロナ禍でネット配信を始めた。

裁判で自ら語った通り、ふだんは内向的で素朴な雰囲気の真面目な学生。認知症の父の面倒を見ています。

 

■犯人ゲイブ・ミラー(ハンドルネームはシャイ・ゲイブ)

パラリーガルで自分で弁護をする。チャットの内容を信じ、ゾーイと愛し合っていると信じ込んでいます。ゾーイの父の認知症病棟を紹介し、老人ホームと住所を突き止めました。

↓裁判中の画像ですが。

 

■ゾーイのチャンネルのユーザーたち

動画を見ていたファン達が登場。サイトの運営会社を通じてチップを振り込み、特別な動画を見たり1対1でチャットしたりしていました。

 

レイプを通報した年配のラリー、妊活中の夫婦、株のトレーダーなどが裁判にも登場します。

 

■サイト運営会社シュガーファップ社の経営者クガート

なんと! ジョン・ウォーターズ再登場です😮 役名、初めて知りました。

時代の波にのって、ポルノ動画の配信から生配信に鞍替えしたそうです。コロナ以降、ストリッパー達もサイトを利用していると語っていました。

モデル本人の意思で配信しており、モデル自身がルールを作る、贈り物はサイト経由、直接は合わない、ルールを破ったら二度と入れないそうです。

 

裁判で証言します。ゲイブがルールを破ったことを証言させたかったのでしょうが、ゲイブに、ポルノやレイプの演出で利益を得ていると突っ込まれてしまいました。

 

裁判では苦戦。被害者の動画に対する偏見を覆せるか

ゲイブ、いきなり掟破りの反対尋問です。

 

ネット配信の録画は禁止されているのに、法廷でゾーイの動画の録画を披露

陪審員には気真面目そうな年配女性も多く、延々とポルノ動画を見せられたら、被害者も悪いと思われてしまいます。

 

そもそもゲイブは、司法取引に不満で裁判に持ち込んだわけです。首を絞め、途中、不能になって指でレイプしたそうで、「挿入すらしていない」と弁護する弁護士に不服そうでした。で、罪状認否で愛し合っていると虐待を否認。彼女がレイプを望んだからその通りにしただけだと言います。

 

カリシは「奴の望みがわからない」と言っていましたが、ゾーイと2人で本気の愛を語ればレイプでない証明できると思っているのでしょう。

 

尋問で「レイプじゃない。ロールプレーだ。視線や声で彼女が本気だと悟った。機が熟した」と答えたほど、ゾーイの愛を信じています。

 

ゾーイはできれば証言したくないと思っていましたが、裁判は決定。しかも。

 

弁護士と被告が現場検証できるという新たな州法が出来たそうで(オリビアも悪法だと言っていました)、ついにゲイブはゾーイの家までやって来ます。自分がプレゼントした品を見つけて嬉しそうでした。

父の老人ホームにも面会に行っていました。これは完全に、接近禁止命令違反で再逮捕されます。

 

裁判でゲイブは、自分とゾーイのロールプレイの動画を執拗に流し続けます。そして「自分の胸を触りましたか? 僕を愛していると言いましたか? オーガズムを迎えましたね?」と畳みかけます。

 

演技だったと答えるゾーイに「あの晩だけ拒んだ? レイプが嫌だったとは思えません。愛が演技だったなら、今日の証言が真実だという証拠は?」と迫ります。

 

証言台の前に置かれた透明な板(コロナ仕様)に手をついて迫ってくるんです。怖いです・・・

 

被害者を守るためにできる事をチームワークで考える

カリシはつらい立場です。ゾーイは被害者だけど、陪審には偏見をもたれ、ゲイブはますますゾーイに近づいてくるように感じたはず。

 

フィンがカリシに話します。

カリシは、ゲイブが「空想と現実が分からないフリをしている」と嘆きますが、フィンは「演技じゃない。奴の中では現実だ。刑事の頃を思い出せ。犯人の立場で考えるんだ」。

 

カリシは現場検証のとき、キャットに「被害者を守るのが仕事でしょう?」と言われ「法律を守るのが仕事だ」と答えていてまさにその通りなんですが「元刑事とは思えない」とも言われてました・・・。

 

カリシに食ってかかったキャットですけど、ゾーイに嫌われたかもと落ち込むカリシと話をします。「通常ならゲイブのような態度は陪審員の心証を損ねる」ものの、性産業が関わるとリスクがある

ゾーイは生活のためにネットで稼いでいただけ、つまりゲイブとの愛のためではない、現実に性的に挑発していたわけではない、ということを陪審員に理解させる必要があります。最後は「手伝う?」と尋ねるキャットでした。

 

「配信はコミュニティ」。そのメンバーが証言

検察は、再度、ネットのユーザー達を証人として呼びます。

 

ゾーイは最初の証言で配信の事を聞かれ「服を脱ぐことは一部にすぎません。本質的にはコミュニティです。主に会話を楽しみます。孤立した人へのセラピーかもしれません」と語っていました。

 

もちろん性的な要望にも応えるけれど、相手を選びますとはっきり語りました。

 

証人として出廷したのは
●最初に通報したラリー。1対1で話をし、「ケンドラ(ゾーイ)との関係は、性的な側面もあるが、感情の共有です。自分の夢を聞いてくれた、気に留めてくれた」と語ります。「たとえロールプレーでも最高の関係だった」と。
●妻と2人で3Pの感覚で見ていたという男性は、「愛していると言ってくれた。有料でも真実の言葉だ
●仕事漬けの株のブローカーは「忙しいので(ネットで)一緒に酒を飲んだ」。愛していると言われたか? というゲイブには「金を払えば言うだろう。商売だからね」

 

全員、ゾーイとの会話を楽しみ、仮想空間での関係だとルールを守っています。しかも全員に「愛している」と言ったと聞いたゲイブは我慢ができず、再度ゾーイを召喚。

 

カリシはゾーイに「裁判と生配信は違う。奴の要望に応えるな」と伝えます。

 

ゲイブは抑えがきかず暴走。「ケンドラ、僕を一番愛していると言え!」にゾーイは拒否。「いつも要望に応えるのになぜ今だけ拒む?」と透明な板につかみかかり、暴れ出し、連れ出されました。

↓ちょっと長いですが、裁判の最後のシーンです。

 

ゲイブはレイプ未遂で7年。ゾーイは仕事を失い、転居することになりました。キャットは「なぜ彼女を守らない?」と納得できません。

 

ゾーイに落ち度はないというキャットに「私もそう思う」と応えて休ませるオリビアでした。自由に生きさせてあげたいが、厳しい現実でした。

 
 
 
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~~~まとめ感想~~~

ストーカーは、ネットを「現実」だと思っている。恐ろしいです。

今も怖い思いをしている人がいるかと思うと、日本でもいろんな法整備を早く進めてほしいと強く思います。

 

●ゾーイがいいキャラでした。真面目なのにメイクをすると人が変わる。しかもいつも一人一人に親身になって対応したことで、援護の証言をしてもらえました。

 

それにしても視聴していたユーザー達、奇跡的にいい人ばかりだったなと思います😅

もともとゾーイのファンだし、そういう人を選んだわけですが、ゾーイの普段の行いの賜物ですね。

 

これが元々だらしない女性だったりするとさらに面倒な事になるのでしょうが、今回は仮想現実にのめり込むストーキングがテーマでした。

現実には、サイト運営者や他の利用者も含めて膨大な調査が必要になっているのでしょう。

 

●そして、原点に戻って「犯人の立場で考えろ」から少しずつ軌道修正できたカリシ。

陪審員にゾーイの本質を訴える作戦だろうなとは思いましたが、「自分だけが愛されている」と考えたゲイブの思いを利用した戦略になりました。

 

●キャットは最初からカリシに反論することが多くて、今回は正面からぶつかりましたね。

カリシなりに検察として仕事をしているのに、といつもハラハラしてましたが、キャットにしてみれば、もう少し言いようがあるだろう、ということかな。まだまだ青いし。

 

刑事だったと思えない、は立場が変わったので言い過ぎですが、刑事時代を思い出せ、とあわせて、カリシはいろんな物の見方を思い出し、応用できるようになったという事だと思います。

 

●ゲストはいずれもミュージカル中心のこの2人。上手かった。引き込まれました。

 

ゾーイ役 Eva Noblezada はカリフォルニア生まれ。フィリピン系の父とメキシコ系の母をもつそうです。21歳で「ミス・サイゴン」キム役に抜擢され、トニー賞に最年少でノミネートされた実力派。

「レ・ミゼラブル」など舞台が多く、TVドラマはまだこの1作だけでした。

 

ゲイブ役 Alex Brightman もカリフォルニア出身。やはりブロードウェイ中心に活躍していて、ミュージカル「スクールオブロック」などでトニー賞ノミネート。

映画「Belushi」でジョン・ベルーシ役ですって❗ 詳しい情報は不明で “TBA” になっていますが、楽しみに待ちたいですね。

 

●本国ではシーズンフィナーレが放映されたみたいです。

↓今回は、ロリンズ&ガーランド警視正はお休みなのでファンアート(?)から。この手のイラスト(でいいのかな?CG?)は苦手なんですが、それぞれの特長をとらえていて面白なと思ったもので😓

 
 
 
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