エピソード3「疫病」感想、前編<メディチ家の女たち>に続きます。家族のストーリーと並行して描かれるのは、黒死病への対応、そしてジョヴァンニ殺害の影です。
ヴィラ・デル・トレッビオ ↑ に避難してきたメディチ家。経営難を乗り切るため、ここで銀行業務も続けようとします。
この美しい別荘は別世界。フィレンツェ市内は大混乱です。病院に収容できない患者たちは道端に寝かされるだけで、満足に隔離もできません。
アルビッツィ家の扇動を市民を味方につけて乗り切ったコジモ
リナルド・アルビッツィ(レックス・シャープネル)は、メディチ家を追い出す好機ととらえ、動き出します。
メディチはフィレンツェを見捨てて安全な場所に逃げ出した、この疫病もメディチに神の罰がくだったせいだ、というのがアルビッツィの主張。
高利貸しでもうけたお金で華美なドゥオモを作るなんて、神の意志に反している、破壊せよ! なんです。追いつめられて誰かのせいにしたい民衆は暴動寸前。憂さ晴らしですよね。
煽るアルビッツィに珍しくコジモ(リチャード・マッデン)が声を荒げるシーンもありました。
Doveva essere divertente avere Brunelleschi come amico → https://t.co/lRKXcPnezH#IMedici pic.twitter.com/1X3ToRd0vq
— I Medici (@imediciofficial) September 23, 2016
自信家のブルネレスキ(アレッサンドロ・プレツィオージ)もさすがにへこみます。コジモ、マルコ(グイド・カプリーノ)と3人で愚痴っている(?)ときにコジモがひらめきました。
なんと、建築中のサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂を開放し、患者を収容して治療しようということに。
市民からは感謝され、反対派は病気を恐れて近づかない。クーポラの破壊も止まりました。およそ一か月で黒死病の流行は収束します。
政治的な打算はもちろんあったでしょう。市民のため、を隠れ蓑にしたかもしれない。それでも実際的で素晴らしいアイデアだったし、フィレンツェ市民も分かったうえで支持したのではないでしょうか。
アルビッツィに糾弾され、「私には何かが足りない」と悩んだコジモ。父の教え、「富はフィレンツェのために」という原点を思い出したエピソードでしたね。
ファミリーも無事、帰ってきます。迎えるコジモも晴れ晴れとしていて(基本無表情ですが)気持ちのいい再会シーンでした。
流産したルクレツィアを気遣うシーンもあり、家族を思う気持ちが伝わってきました。このシーンは Happy Father's Day としてポストされていまして、せっかく6月なのでメディチ家の父達バージョンを貼っておきます。
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父ジョヴァンニのための捜査が危機を招くことに
第1回から続いている父ジョヴァンニ・デ・メディチ(ダスティン・ホフマン)毒殺の犯人捜し。刑事役はもちろんマルコです!
It's hard 2 find loyal friends, good thing that the #Medici have Marco Bello. Here's our pic spam for #GuidoCaprino! https://t.co/A6oac7CuJA
— Medici is STREAMING NOW on Netflix (@MediciSeries) January 1, 2017
毒殺の秘密をネタにゆすってきた医師を始末したはずが、毒薬を売った人物は誰かに暗殺され、その凶器の剣から浮かんだ容疑者がコジモの弟ロレンツォ(スチュアート・マーティン)・・・。
そんなはずはありませんが、マルコの出番が増えるなら個人的には歓迎です!
何といっても、インドア派のチームコジモで唯一のアクション担当。シーズン2以降は華やかで、主人公たちが槍試合や剣で戦うシーンもありますが、シーズン1は政治的な話が多いので、時々は暴れてくれるキャラも必要。
この謎解きはシーズン1最終回まで持ち越されまして、それはそれで言いたいことはありますけど・・・。何年にもわたってさまざまな出来事に暗い影を落とす父の死。今回はコジモ自身に降りかかりました。
懲りないアルビッツィがだまし討ちのようにコジモを逮捕。容疑は高利貸しや汚職や前述の複数の殺人やそのほかの暗殺。アルビッツィはすべてマルコの仕業だと考えていますが、コジモはマルコを守るためにも逮捕を受け入れます。
Un applauso per #LexShrapnel e per la sua grandiosa uscita di scena finale 👏 👏 👏 #IMedici pic.twitter.com/BAZ2x7IVSk
— I Medici (@imediciofficial) November 2, 2016
前回の記事、コンテッシーナとの会話はこうして打ち切られたまま。ドゥオモの建造費もかさみビジネスは破綻寸前で、メディチ家最大の危機だったかもしれません。
次回、コジモの裁判です。